ワンオーナーズヒストリー 5代目クラウン
あこがれのクルマのオーナーになり、人生をともにすること、それは最高のサクセスストーリーの証明でもある。若い頃にあこがれたクラウンを念願かなって手に入れ、人生の半分を愛車とともに過ごしてきた幸せなオーナーを訪ねてみた。
【 1977年式 トヨタ クラウン 4ドア ピラードハードトップ 2000EFI スーパーサルーン エクストラ Vol.2】
【1】から続く ボディバリエーションも多い。正統派の4ドアセダンと粋な2ドアハードトップに加え、新たに4ドアピラードハードトップを加えている。センターピラーを残し、サッシュレスドアを組み合わせたのは、側面衝突のときに高い安全性を確保するためだ。2つのハードトップは角型ヘッドライトを採用し、ホップアップしたコークボトルラインが躍動感を際立たせている。2ドアハードトップは日本車で初めてオペラウインドーを採用し、注目を集めた。
インテリアはドライバー中心のコクピットスタイルのインパネが特徴だ。メーターとオーディオから続く左側の湾曲させた場所には縦長の空調コントロールスイッチなどを配置している。アメリカ車のように華やかで、インテリアも専用としたハードトップは、セダンより1カ月遅れて発売された。
エンジンは直列6気筒SOHCで、フラッグシップは2.6Lの4M型を搭載。主役となる2LはM‐C型とM‐E型を設定。その後、排ガス対策に励み、2.6LはTTC‐C方式によって昭和50年排ガス規制をクリアした4M‐U型に、2Lエンジンは電子制御燃料噴射装置のEFIを装着して51年排ガス規制にパスしたM‐EU型を搭載している。このエンジンは1977年6月、三元触媒を採用して難関といわれた53年排ガス規制を乗り切った。
>> 【画像26枚】ダッシュボードの左端はドライバー側に向けられ、そこにベンチレーションルーバーと空調コントロールスイッチを縦に配置。その当時、エアコンはオプション設定で、高価だった。その右側にオーディオやモニターランプが組み込まれるセンターコンソールなど>> EFIと三元触媒を組み合わせて昭和53年排ガス規制を乗り切った1988ccのM-EU型直列6気筒SOHCエンジン。SUツインキャブ仕様と同等の実力を発揮した。
>> バルクヘッドに貼られたプレートには、型式や搭載エンジンなどが記載される。
>> ボンネット裏には夜間整備や作業のときに重宝するインスペクションランプが装備されている。
1977年式 トヨタ クラウン 4ドア ピラードハードトップ 2000EFI スーパーサルーン エクストラ(E-MS105)
SPECIFICATION 諸元
全長 4655mm
全幅 1690mm
全高 1420mm
ホイールベース 2690mm
トレッド前/後 1430 / 1400mm
最低地上高 180mm
室内長 1795mm
室内幅 1430mm
室内高 1115mm
車両重量 1455kg
乗車定員 5名
登坂能力 tanθ0.47
最小回転半径 5.5m
エンジン型式 M-EU型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
総排気量 1988cc
ボア×ストローク 75.0×75.0mm
圧縮比 8.6:1
最高出力 125ps / 6000rpm
最大トルク 17.0kg-m / 4400rpm
変速比 1速 2.450 / 2速 1.450 / 3速 1.000 / OD 0.689 / 後退 2.222
最終減速比 4.556
燃料タンク容量 72L
ステアリング形式 ボールナット
サスペンション前/後 ウイッシュボーン式コイル / 車軸式コイルバネ
ブレーキ前/後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ前後とも D78-14-4
発売当時価格 219万2000円
【3】に続く初出:ノスタルジックヒーロー 2017年12月号 Vol.184
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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