【エブリイがキュートに大変身!】VW・タイプ1に憧れたエブリイフェイスリフト

VW・タイプ1のフォルムになりきったDA64エブリイ

       
超絶デフォルメイメージで
スクエアボディをタイプ1顔に変身!?

【画像9枚】DA62用のフェイスキットを厳選パーツでDA64にフィッティングさせた顔面、タイプ1のバハバグ的なアプローチを施すスタイリングなど、気になるカスタマイズの全容はココをチェック!!

モチーフのあるカスタムの場合、完璧な模倣ではなく、どこか隙を残したデフォルメは必須。
もちろん、このデフォルメのサジ加減次第では、ベースのよさを生かすどころか、そもそものカスタムが破綻することも。
そのため、計画段階から完成形をイメージし、さらに臨機応変にそのイメージを修正するフレキシビリティさも重要というワケだ。
そんな臨機応変なカスタムによって、エブリイでVW・タイプ1フォルムを目指したのがこの車両。

ベースとなるのは、カスタムの定番でもあるDA64エブリイ。
このスクエアフォルムをカスタムしようと考えたとき、思い浮かんだのはやはり定番のタイプ2だったという。
エブリイ仲間でもVW顔でリフトアップはいなかったため、即決でカスタムをスタート。

とはいうものの、手に入ったのは1つ前のDA62のバスキット。
しかも、パーツも不完全なため、イメージどおりのスタイリングは作れない。
それなら方向転換して、前人未到のタイプ1仕様を作ってしまえと計画を変更した。

同じ空冷VWとはいってもその基本フォルムはまったくの別物。
特にタイプ1のフロントフェンダー形状は、エブリイで再現することは不可能でもある。

そこでタイヤ干渉を避けるためにカットするフロントエンドを、タイプ1をイメージしながら滑らかな切り上げに変更。
加えてフロントフードハンドルや低年式用のホーングリルをプラスすることで、“どことなくタイプ1”をイメージさせているのだ。

もちろん、これだけではタイプ1と言い切るのは難しい。
そこで加えるのがミラジーノから拝借したスチールバンパー。
このバンパーをショート化して取り付けることで、想像以上のデフォルメ感をアップ。

結果的に想定外のスケール感で再現されたタイプ1を印象付けることに成功しているというワケだ。



>>VWタイプ1のイメージといえばカリフォルニア。ステレオタイプな印象をドストレートに反映するウインクミラーは、デフォルメを強調するスタイリングのアクセントとしても有効に活用されているポイントとなる。



>>前後ともにミラジーノ純正のメッキバンパーを流用し、クラシックなイメージを作り上げる。特にフロントは幅を極端に詰めることで、フェイス周りの上下左右とのバランスをデフォルメしたスケール感に錯覚させるためにも有効に使われているのだ。


>>サスペンションはメタルマジック製のキットを使用して、4インチのリフトアップを敢行。ワイドになったタイヤとのクリアランスも絶妙に確保されていて、キワモノとして作られたわけでないことが判断できるだろう。


>>足元はリフトアップのコンセプトに合わせ、懐かしのNKBカップにマキシスのマッドタイヤをホワイトリボンとともにプラス。タイプ1だとしたら、バハバグ的なアプローチをエブリイで再現しているというわけだ。


>>シンプルなアゲフォルムをメイクするエブリイのリア。このリアビューから、顔がタイプ1風になっているのが想像しがたいのもこの車両の特筆すべきところだ。


>>ハイライトとなるフェイス周りは、DA62エブリイ用のキットながら、各部を調整してDA64にフィッティング。さらにプレスラインなどを調整しながらライトベゼルは三菱ジープ用を、フロントフードハンドルやホーングリルなどは本物のタイプ1から流用し、タイプ1“風”のフェイスを作り上げている。


>>DA62用のバスキットをDA64にフィットできるように調整した形跡が残るボンネット。整備もしやすいように手前に開くように加工されている。


>>ここまでイメージ通りにタイプ1顔にデフォルメされた完成度の高さに脱帽! リフトアップし、全体をバハバグ風に仕上げているのもセンスよし!!

【画像9枚】DA62用のベースキットを厳選パーツでDA64にフィッティングさせた顔面、タイプ1のバハバグ的なアプローチを施すスタイリングなど、気になるカスタマイズの全容はココをチェック!!


『カスタムCAR』2021年5月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:エブリイ/2007年型
SOURCE:メタルマジック、ATHLETE、ひろし技研、9 AUTO SERVICE、ガレージルーキー

PHOTO/佐藤亮太 TEXT/渡邊大輔

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