【2ストジムニーの名機、SJ10をシャコタン化!!】バックヤードビルドの異色シャコタン・ジムニー

ローフォルム美を見せるために数々のDIYカスタマイズを施すジムニー(SJ10)

       
チョップドウインドーと低重心フォルムで
オンロード走行を楽しむ初代ジムニー!

【画像10枚】ワイルドなローフォルム美を司るDIYカスタムの数々、当時物エンケイディッシュを履く足元、前後ロワリングブロックによる50mmダウンの車高など、気になるSJ10の全容はココから見よ!!

ドープな人気を誇るトップレス軽の名車といえば、初代と2代目でオープンボディの幌タイプが主流だったクロカン軽の王者、スズキ・ジムニー。

野生味あふれる漢のオフローダーである初代(第三期)の幌ジムニーを、三菱ジープ用サイズの鬼太リムと、オンロード用ワイドタイヤのローダウン仕様で、想定外の魅力を引き出したマニアックマシーンが登場!

ピラーの12‌cmチョップでさりげなくローウインドー化されたボディ、そしてオーバーサイズの足元で均整が取れたプロポーションとなった低重心フォルム。

ノーマルとは別印象の刺激的な異彩を放つこの1台は、550cc版のSJ10ジムニーの最終版’79年型がベース。
ちなみにオーナーは、ほかにも2代目JAジムニーやキャンターの高床4駆も所有する生粋のオフ系マニアで、自宅のガレージですべての作業をこなす筋金入りのプライベーター。

車庫保管で一生モノの寵愛を注ぐSJ10を、あろうことか、シャコタンにしようと思い立って実行に移したのは今から十数年前のこと。
その目的は、ルックスのカッコよさよりも“あえて舗装路で2ストジムニーの走りを存分に楽しみたかった”ことがイチバンの理由。

 「ジムニー仲間とのツーリングでワインディングロードをガンガン攻められる。そんなロールしない足回りと安定した操縦性が欲しかったんです」とはオーナー。

そのため、前後リーフの足回りは純正を崩さず、ブロックで5cm落とし、プロペラシャフト抜きで2駆化した駆動系は、デフ入れ替えでファイナル比をハイギヤード仕様に変更済み。

エンジンもウェーバーキャブやワンオフマフラーで手を入れており、ゴーカートばりのリニアな操縦性と加速感を味わえるスペックに仕上がっているのだ。

こんなマシンで、オープンエアを走る気分は、きっと格別だろう。



>>ヘッドライトは3ポイントタイプのマルチリフレクター式に交換し、縦4灯のポジション/ウインカーレンズも本来の平面レンズから、外枠の付いた社外のマーカーレンズにリファイン。ボンネットはアンダーコートで塗装済みだ。


>>車高が低いと直立したフロントウインドーが不格好に見えるため、窓枠のピラーを12cm詰めて、ローウインドー化を敢行!! 切断および溶接はDIYで行い、窓は近所のガラス屋でワンオフ。ワイパーアームも短縮加工済みだ。


>>初代ジムニーの幌タイプは、保護バーのみのドアなしが標準。純正然とした鉄製のパネルドアは、実はバンからの加工流用だ。一度、全バラにしてドアの外板のみを使い、窓枠の鉄板をカットしてボディサイドに合わせた逸品なのだ。


>>ボディカラーはギリシャンオーカーの名称を持つ純正色で、ガレージ保管でノンレストアのバリもんを維持。片側40mmワイドのオーバーフェンダーは超レアな昭和期の社外品となる。


>>幌には市販のビキニトップを装着している。


>>車高は前後ロワリングブロックによる50mmダウンで、2駆化はプロペラシャフト外しのみのため、ノーマル状態に復元可能となる。


>>当時物のエンケイディッシュは、現在の復刻版にないP.C.D139.7の5穴版。サイズは前後ともに15×8.5J OUT38。タイヤはBFグッドリッチラジアルT/Aの極太P255/60を履く。


>>フルバケシートはダットサンコンペの復刻品で、フロア直付けのローポジ化は苦心の策だ。


>>ステアリングはMOMOで、インパネに追加の3気筒用タコメーターは、今はなき大森製となる。エンジンはキャブを空冷VW用のウェーバー34ICTに交換し、チャンバー未装着のワンオフマフラーやファイナル比4.111化のデフで加速と伸びもバッチリ♪


>>ワイルドなローフォルム美を司るのは、オーナー自らの手によるDIYカスタムの数々! 極太リムを履きこなすド迫力のフォルムでワインディングロードをガンガン攻める!!

【画像10枚】ワイルドなローフォルム美を司るDIYカスタムの数々、当時物エンケイディッシュを履く足元、前後ロワリングブロックによる50mmダウンの車高など、気になるSJ10の全容はココから見よ!!


『カスタムCAR』2021年5月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:ジムニー(SJ10)/1979年型

PHOTO/塩谷佳史 TEXT/コンヒデキ

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