【今旬ミニマルオフローダーズ】新感覚のスラントバックハッチで遊びに仕事に大活躍!

 共立工業(広島県廿日市)は用途に応じて荷台などのボディを製作する、トラックボディ架装専門メーカー。基本的には大型トラックの架装がメインだが、デザイン・設計・製作・架装まですべて自社で行える強みを生かした新事業として、「遊びも仕事もカッコよく乗る」をコンセプトに、軽トラの荷台や外装をカスタムする「GRASSHOPPER」(グラスホッパー)シリーズを立ち上げた。


>>いずれの車両もフロントは30㎜アップスプリング、リアは増しリーフによって前後30㎜の車高アップを敢行。165/65R14もマッドスターラジアルM/Tタイヤを履く(ホイールサイズはいずれも14×4.5J)。

 開発したのはルーフから荷台に掛けて流れるようなラインがスタイリッシュな、スラントバックデザインのキャノピー。軽トラのイメージを覆すような″スタイリッシュ・ハッチバッククーペ・スタイル〟と、用途に応じた実用性・機能性を備えた荷台カスタムが魅力だ。



 荷台カスタムのベースとなるキャノピーは、アオリから上がベッドや荷物積載スペースとなる展開式テント。アオリの下部分は用途に応じてカスタムできる引き出しやキッチン棚のスペースというスタイルが基本。
試作1号機であるワンダラーは放浪しながらどこでも行けることをコンセプトに開発。ベースは“96年式の8代目S110P型で、ジープ・ラングラー純正サージグリーンにて塗装済み。


ラングラー純正スティンググレーで塗装した試作2号機『キャンパー』はS500P前期がベース。どこでも行けてどこでもキャンプができることがコンセプト。


3号機のジャンボはサンデーレースのメカニック車としての機能に特化した
「メカニックサービスカー」のイメージでカスタム。


それぞれの床下は1号機は荷物収納、2号機は引き出しタイプのシンク&鉄板焼きコンロテーブル、3号機は工具類を機能的に収納できる工具箱的引き出しを搭載。もちろんデモカーの仕様はあくまでも一例で、オーナーの目的や使い方に応じたカスタムが可能となっている。



 アウトドアユースが多いアゲ軽に外せない荷台カスタムのニュースタイルとして、見た目よし、使い勝手良しのグラスホッパーが、新たな旋風を巻き起こしそうな予感だ。なお、グラスホッパーシリーズは現行ハイゼットトラック&ジャンボをベースにした新車コンプリートとして’24年春に発売予定。他車種ベースや仕様変更も対応可能だ。

>>【ディティールをチェック】

>>展開すればテントとなるハッチバッククーペのような荷台のキャノピーは、後方への空力特性を重視した傾斜角12〜13度に設定。スムーズな長距離移動を可能にする。床下(アオリ下)は目的に応じた収納棚や引き出し(テーブルやシンク)などにカスタムできる。


>>試作車両となる1〜3号機(&製作中の試作4号機も)のキャノピーはスチール製のワンオフ。なだらかなフォルムから、ボディ架装メーカーの技術力の高さがうかがえる。なお、販売製品の量産型はFRP製となる予定だ。ただし希望すればスチール製での製作も可能。写真の1号機は天井に野鳥観察用丸型ハッチを設定。キャビン後部壁を取り除き、広々車内スペースを確保するなど、個別のオーダーにも柔軟に対応出来るそう。



>>共立工業は荷台架装以外にトラックのバンパーなども開発・販売しているので「グラスホッパー」シリーズでも前後バンパーガードやサイドガード、縞鋼板のアオリガードを開発。これらのパーツは単品での購入も可能となっている。


>>縞鋼板製のオーバーフェンダーも製品化される予定。大型トラックのカスタムではよく目にする素材だが、軽トラのオーバーフェンダー素材としては新鮮で、力強いアイテムとなっている。

『カスタムCAR』2023年11月号掲載
SOURCE:共立工業  ☎0829-31-2255

PHOTO/髙原義卓 TEXT/武田真吾

RECOMMENDED