【ミゼットⅡがドラッグマシンに!!??】マジとボケが交錯する 名迷作のミゼⅡロッダー!

       
30周年のストリートカーナショナルズにおいて1000台オーバーの中から5台しか選ばれないムーンアイズからのアワードをゲットしたソウルアート&ロッド製作のミゼットⅡ。実に製作10周年(※カスタムcar取材当時当時)というご長寿カスタムをさらなるリメイクで生まれ変わらせた。  
そもそもコイツは、ミゼⅡをホットロッド界の名車フォード・モデルB化けさせるという奇抜発想から生まれたモノ。4度目のリメイクとなった今回のテーマは、’60年代にドラッグレース界で主流だった「ギャッサースタイル」。リアタイヤへの荷重を稼いでグリップ力を増すためにフロントをリフトアップしていた時代のモディファイを、パロってみたってワケ。  



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で、上げ姿勢より前に俄然気になるのは、ボンネットから突き出したブロワー(スーパーチャージャー)! 
「ま、まさか、ミゼⅡに!?」と色めき立つ周囲をヨソに、よ〜く見れば、なんと2リッターのペットボトル(爆)。
アルミ色に塗って、ツインキャブもどきをトップに載せたり、プーリーやファンベルトを仕込んだりと、シャレ作りもサスガの完成度。  




で、キモであるフロント上げだけど、実はミゼⅡの前足はストラットとナックルが一体式という難物。長い他車種用がスワップ不可ゆえ、クロスメンバーの高さ増しと左右ストラットのアッパーマウント延長にて対応。当時スタイルそっくりにフロントエンドに搭載したMOONフュエルタンクは秘蔵のビンテージモノだし、とどめはタッパを上げたことで15インチのETドラッグホイールまで履かせたこと! 当時のUSドラッグレーサーたちが競って履かせた軽量レーシングホイールを、日本の軽カーに履かせるという“本気の 雰囲気作り”も 余念なし!  



見た目はパロディでも要所要所は 本気印のパーツで武装し、単なるなんちゃって仕様とは一線を画す。 「いかに真剣にふざけるか?」が、 ソウルアート&ロッドの真骨頂で あり、センスなのであーる。そんなとこに、ムーンアイズもホレちゃったのかもね。

『カスタムCAR』2016年7月号掲載
BASE CAR:ミゼットⅡ 1997年型 
SOURCE:SOUL ART&ROD 
SPECIALTHANKS:HE DEUCE FACTORY、MOONEYES、エリゴンペインティングファクトリー、K-LINE Kustom Work

PHOTO/佐藤亮太

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