【E24に1JZ換装】シルキーシックスをかなぐり捨てた世界一美しいクーペ

       
「世界一美しいクーペ」の冠言葉で語られるBMWの初代6シリーズ=E24。逆スラントノーズの顔つきが特徴で、名車と呼ばれる類いのクルマである。ちなみに冒頭の「世界一美しい〜」の件は、元F1レーサーで著名なモーター・ジャーナリストでもある、故ポール・フレール大先生が、このクルマを評した言葉といわれている。さて、E24はその美しいスタイリングだけでなく、搭載されたビッグシックスと呼ばれるM型直6・SOHCエンジンの評価の高さも名車と呼ばれる所以。滑らかに吹け上がるフィーリングは、絹のようだと言われ、「シルキーシックス」なる別称も与えられた。



と、前置きが長くなったが、コチラのE24は、ココ最近の「ちょい古ユーロ」ブームを見越して、福岡・ビッグウェイが製作した1台。外観はシャレでアルピナラインをピンストで描きつつ、フェンダートリム装着で、このクルマがもっとも輝いたバブルちっくな時代の趣を演出。しか〜し、一番の特筆ポイントは、E24のアイディンティティでもある「シルキーシックス」をかなぐり捨て、トヨタの名機1JZ-GTEに換装(!)したこと。



ヒストリックカーを愛する向きには、暴挙と言われそうだが、実はコレには合理的な理由がある。そもそもこの手の古めのユーロ車は、タマがあっても不動車であることが多く、再生しようにも純正パーツ使用ではコストが高くつく。そこで海外センス的なエンジンスワップを得意とする同ショップだけに、個体再生を一番の目的とし、あえて国産エンジンに換装したワケ。エンスーからは敬遠されるだろうが、理にかなったレストア手段で、名車E24が見事完全蘇生!



1JZサウンドを奏で爆走しまくる「世界一美しいクーペ」。そんなクルマがあったってイイじゃないスか〜!!

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『カスタムCAR 2017年2月号』掲載
BASE CAR:BMW635CSi  1988年型
SOURCE:BIG WAY

PHOTO/内藤正美

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