ラメを散りばめた濃い紫で塗り上げられたキャブ周りには、豪快かつ美麗な大型パーツ群を積極的に配置して、アグレッシブなイメージを構築。なかでもキャブトップを飾るロケットは、サイズといいデザインといい特大のインパクトを誇っている。
パンチング加工が施されたサイド部分にはネオン管が仕込まれており、夜には7色に変化する幻想的なナイトシーンを披露する。さらに、前面に白のカラーパネルをセットして額縁状に仕上げた平型バイザー、太さの違う角おこしパイプ3本で構成したミラーステーが、トップパートの注目度を大幅にアップしている。
キャブボトムのラッセル戻しバンパーもシャープな造形が光る逸品だ。また、プレジデント用を流用したフロントグリルが斬新なイメージで、オリジナリティあふれるフロントフェイスの創出に成功している。
そして、必見のポイントがリアビューで、なかでもプロテクター背面に描かれたペイントは要注目の作品だ。カスタムガレージサイトウの筆致が冴える妖艶な女性、その横に添えられた照姫丸さんが筆を執った名文句の競演により、この世にふたつとない名画を完成しているのだ。ほかにもアオリにあしらったサクラ模様のプレートや、10連+3連の丸テールを配したリアセクションなど、見どころは盛りだくさん。今後はアンドン板の変更やマーカーの追加で、ナイトシーンに力を入れたいという。これからも力強く山形アートをけん引してほしい1台だ。
【写真6点】山形アートをけん引するいぶし銀メイク。カミオン2009年8月号トップアートをもとに再構成