【2】から続くロータリーエンジンの開発後、数々のモデルを生み出し、軽自動車から高級車まで、幅広いラインアップのマツダブランドが完成した。ロータリーエンジンは乗用車の枠を超えて、レースでも大活躍。常に技術的な進化を追求する姿勢を感じるのだった。さらに、新しいコンセプトの提案となった、マツダロードスターの誕生は、大きな衝撃でもあった。
【画像9枚】ユーノスロードスターを始め、5チャンネル体制で展開された平成初期のマツダ車時代はバブル景気を迎え、好景気に後押しされ、国内販売を倍増させるためにも、マツダは大胆な販売戦略に乗り出した。マツダ、マツダオート、オートラマという既存販売網に加え、ユーノスとオートザムというブランドを掲げ、5つの販売網を構築。後に「マツダ5チャンネル体制」と呼ばれる、新しいグループの枠組みを築いた。
車種は大幅に増え、ユーノス店ではシトロエンの販売、オートラマ店ではフォードとの提携で生まれたテルスターなどが販売されるようになった。しかし、2000年を目前に、販売網は整理されていくことに。現在ではマツダ、アンフィニ、オートザムの3つの販売店が残り、取り扱い車両に、販売店の差がなくなっている。
【4】へ続く 1978年 サバンナRX-7発売
ロータリーエンジンを搭載したスポーティモデルがサバンナRX-7として登場。サバンナの後継モデルであったが、そのスタリングはシャープに研ぎ澄まされ、まったく異なったデザインであった。エンジンは12A型、当初はNA仕様であったが、83年にターボエンジンが追加された。世界初のロータリーエンジンターボ登場から間もなく、RX-7にも投入されたのだ。
1980年 5代目ファミリア発売
初めてFFを採用してファミリアは5代目となった。大幅なデザイン変更が行われ、直線的なラインで構成されエクステリアデザインは、人々にスマートな印象を与えた。それまでのファミリアとは、大きくイメージチェンジされている。一新された足回りによって、安定感はある走りを実現した。絶大な人気を誇り、セールス的にも大成功した。
1989年 ユーノス ロードスター発売
北米で先に発売されたロードスターは、世界のユーザーが忘れかけていたライトウエイトスポーツの扉を再び開けた。各メーカーがオープンカーを展開するきっかけとなったクルマでもある。世界で最も多く生産された2人乗り小型オープンカー、としてギネスブックの認定を受けるほどのヒット商品。
全ての画像を見る【4】へ続くマツダの100年史(全4記事)初出:ノスタルジックヒーロー 2020年4月号 Vol.198
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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