いよいよ、ビンテージカーヨシノによる水没車のレストア作業が大詰めだ。すでに後期型トヨタ2000GTと、フェアレディ240Zは、ビンテージカーヨシノの技術とオリジナル製作されたワンオフパーツを駆使した作業内容によって完全再生している。今回は最後に残った前期型トヨタ2000GTの作業内容に関してご報告しよう。
【ニッポン名車物語 復活編 第十二話 Vol.2】
【1】から続く ブレーキはサビや固着できびしい状況だった。ローターは研磨で対応したが、キャリパーやブースター、ジョイントされるパイプ類は交換。マスターシリンダーはオーバーホールで対応。
サスペンションも水没によるダメージは特にないが、経年劣化のためブッシュ類はすべて交換する。そしてサスペンションはビンテージカーヨシノのオリジナル専用車高調を装着。
今回の作業メニューを装着した状態が
この写真となるが、パワートレーン&足回り系と基本となる部分はほぼ搭載されたこととなる。インテリアも室内のカーペットや防音材、ドア内張りなどは装着されているし、シートの張り替えも終わっているという。あとは配線の作業とシート設置などのインテリアパーツの取り付けとテスト走行での調整などで、このクルマの作業項目も終了する。
次回は配線や細部の調整などを中心に、完成形をお披露目できると思うので、こうご期待だ。
>> 【画像16枚】チッピング塗装されて美麗に仕上げられている下回りなど>> 真新しくなったフロントブレーキで、キャリパーはビンテージカーヨシノのオリジナル。ブレーキブースターも新品に交換。ブレーキマスターはオーバーホールで対応し、ローターも研磨で問題ないレベルだった。
>> リアサスペンションもフロントと変わらずブッシュ関係はすべて新品に取り替えられている。ただ、ブッシュをマウントするサスペンションのジョイント部分がサビで形状が変化してしまった部分もある。そのためビンテージカーヨシノがオリジナル製作しているウレタン製ブッシュのサイズと合わず、その部分用にブッシュをワンオフ製作している。
>> 【画像16枚】フロントと同様に新品となっているが、リアはパーキングブレーキを分解、洗浄、サビ落とし、給油して対応したリアブレーキなど。ただしフロント、リアともオイルラインの設定はこれからの作業となっている【3】に続く初出:Nostalgic Hero 2018年4月号 vol.186
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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