ピニンファリーナがデザインを手がけた2代目ブルーバード。ここで紹介するのは、希少な中期型、1300 2ドアDXベースのチューンドだ。
A15型にキャブはウエーバー、ミッションは5速に換装している。この和製ジュリアの性能はDOHCエンジンを搭載した本家をもはるかにしのぐ。
【1966年式 日産 ブルーバード 1300 2ドア デラックス Vol.3】
【2】から続く コロナ2000GTはソレックスで官能の吸気サウンドを、27レビンは1750ccにボアアップして痛快な加速を、そしてS31ZではL型フルチューンによる圧倒的な速さと、それぞれを存分に満喫してきた。
なお、このブルーバードは、2年前、Z31からの乗り換えを考えていた時期に、偶然出合い、手に入れたものだ。購入の決め手は、レアな2ドアセダンであったことと、前オーナーがほとんど乗っておらず、コンディションがことのほかよかったこと。
「エンジンから足まわりまでほとんど手が入っていて、イジる楽しみは少なかったけど、速くて、サウンドも刺激たっぷり。いい買い物でした」
もうすぐ60歳。そろそろ落ち着きたいが、落ち着き過ぎたくはない。タフで強心臓の和製ジュリアは、そんなオーナーにとって理想の相棒だ。
>> 【画像18枚】ハヤシレーシングの、フロント13×6.5J、リア13×7.0Jの異サイズを装着したホイール。タイヤもリアが少し幅広。電動化して強制的に冷却するシステムを採用しているラジエーターファンなど>> サブメータはグローブボックスの下に整然とレイアウト。視認性よりも、インテリアの自然なまとまり感を重視。
>> タコメーターはシフトの奥に、レイアウト。
OWNER
名古屋に職場が移ってからは、愛車との触れ合いが週末のみになった。「寂しいけど、クルマはあえて実家に置いています。べったり一緒よりもたまにの方が、かえって愛情が深くなる」とオーナー。クルマはほとんど完成しており、すすけたエンジンルーム内を磨いてパリッとさせることが、当面の愛情表現と話す。
1966年式 日産 ブルーバード 1300 2ドア デラックス(P411)
SPECIFICATIONS 諸元
■エンジン:A15に換装 ■点火系:MDI ■吸気系:ウェーバー ■排気系:タコ足、別注ステンレスマフラー ■冷却系:オイルクーラー、電動ファン ■駆動系:5速ミッション ■ブレーキ:フロントディスク化 ■サスペンション:(F)コイルスプリングカット (R)ローダウンブロック&ビルシュタインショック ■インテリア:タコメーター、油圧計、油温計、水温計、ダットサンタイプバケットレカロ ■タイヤ:TOYO(F)165/60R14 (R)185/55R14 ■ホイール: ハヤシレーシング(F)14×6.5J (R)14×7.0J
初出:ノスタルジックスピード vol.021 2019年8月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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