ハマの黒ヒョウ【1】ヒール役を盛り立てた強烈個性のカウンタック|サーキットの狼世代へ|ランボルギーニ カウンタック LP400S

カウンタックで主に活躍したハマの黒ヒョウ

       
誰しもが通ったであろう「サーキットの狼」という漫画。この作品が登場するまで実在するクルマを描き切った作品がなかったことに加え、漫画に登場するスーパーカー群を乗り継いできた作者によるリアルなエピソード。そして、1人の暴走族がF1レーサーへと成長する過程を丁寧に描いたストーリーに酔いしれた。そんなサーキットの狼世代に向け、往年の名車とともにじっくりと堪能できるシリーズをおおくりする。

ヒール役「ハマの黒ヒョウ」を
盛り立てた強烈個性のカウンタック


【 ランボルギーニ カウンタック LP400S  Vol.1】

サーキットの狼 Story

物語の中で何度も登場する、この時代を象徴するクルマ

スーパーカーブームの中心的存在であったカウンタックだが、この物語の中では脇役、もしくは悪役として描かれることが多かった。その理由はロータス・ヨーロッパという非力なクルマを駆る主人公と大排気量でぶん回す直線番長のスーパーカーの象徴的存在の対比という意味も大きかったようだ。このクルマで主に活躍したのがハマの黒ヒョウ。愚直なまでに対決にこだわる彼は当時の人気キャラクターの1人だ。

>>【画像20枚】斜め上方に跳ね上げるカウンタックのドアなど。キャビン内からの後方視界が利かず上半身を乗り出して後退操作を行う通称「カウンタックリバース」もこのドア構造だから初めて可能になったワザ




>> ボディデザインはミウラと同じくカロッツェリア・ベルトーネのガンディーニが担当するも、ミウラとはうって変わり力強さやダイナミックさを前面に押し出したフォルムに一変した。近未来を予感させるウエッジシェイプ基調のデザイン、ボディワークのいたるところに強烈な存在感を演出した。自動車というより近未来の空間を移動する交通手段、そんな時代性すら感じさせる個性的なスーパーカーだった。








ランボルギーニ カウンタック LP400S

SPECIFICATION 諸元
全長×車幅×全高●4140×2000×1070mm
ホイールベース●2450mm
トレッド 前/後●1490mm/1606mm
車両重量●1385kg
エンジン●60度V型12気筒DOHC縦置きミッドシップ 
総排気量●3929cc
最高出力●353ps/7500rpm
最大トルク●37.0kg-m/5000rpm
生産年●1978~1982年
生産台数●237台(LP400S)
生産国●イタリア
※スペックは池沢早人師ミュージアムに準じる。


【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年12月号 Vol.184
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ランボルギーニ カウンタック LP400S (全4記事)

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©︎池沢早人師/animedia.com text : AKIHIKO OUCHI/大内明彦 photo : RYOTA SATO/佐藤亮太(サッカス)

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