旧車をこよなく愛する親。そんな親から愛情と嗜好を受け継いで育った子ども。
当たり前のように身近にクルマがあって、クルマと家族の思い出を積み重ねていく。
ハチマル車に囲まれたクルマ好きにとって、うらやましい幸せな家族のカタチがある。
【1989年式 シトロエン BX ブレーク 19TRi & スバル レオーネ クーペ Vol.3】
【2】から続く 取材時、息子さんはレオーネとヴィヴィオを所有。このほか、仕上げ中のサンバートラックとサンバーディアスもあった。
レオーネについて息子さんは「人とは違うクルマを探していてレオーネに出合い、なおかつ際立って変わっているRX/Ⅱが人づてに見つかって、ほかの候補を退けて即決しました」という。彼のレオーネに関する知識はマニアックすぎて、会話をしていて何度も「??」となり、話についていけないほどだった。
そんな息子さんは、関東旧車好きのなかで将来を期待されているひとり。過去最多の8球団からドラフト1位指名を受けた野茂英雄、「平成の怪物」松坂大輔クラスの逸材だ。息子さんはまだ20代前半。難しい年頃で、世の中には親子の会話もままならず、良い関係が築けていない家族も多い。だが、この2人は、マニアックなクルマを通じてお互いを尊重する信頼関係を築いている。これからも親子二人三脚でエンスー街道を突き進んでもらいたい。
>>【画像20枚】 純正オプションのMOMO製のステアリングに交換されている以外は、フルオリジナルに近いレオーネ クーペのインパネまわり。シフトレバー手前左にあるのがデュアルレンジシステム(副変速機)の切り換えレバーなど オリジナルのまま大事にしていきます
OWNER’S VOICE 父はこのBXを「いつか息子にバトンタッチしたい」と密かに考えているとか。なので、「オリジナルのまま大事にしていきます」と決意。一方の息子さんは、20代前半という若さで見た目は今どきのイケメン青年だが、パソコンや携帯電話にはまったく興味がなく、クルマ一色の生活を送っているという。まさに生粋のクルマ好き、サラブレッドだ。そんな息子さんに対して父は協力的で、「父には感謝しています」と息子さん。
>> 自宅駐車場には10台以上のマニアックなクルマたちが並ぶ。
>> 自宅の息子さんの自室はミニカーやおもちゃ、ラジコン、プラモデルだけでなくフロントグリルやステアリング、ホイールキャップなどのスバルグッズであふれている。もともと2部屋だったものを壁を取り除いて1部屋としているが、それでも物であふれ4畳半程度のスペースしか残っていない。
初出:ハチマルヒーロー 2015年 11月号 vol.32
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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