44ハコスカGT【1】2ヶ月遅れで登場した6気筒GT|1969年式 日産 スカイライン 2000 GT

このハコスカ2000GTはGC10系の中でも装備が豪華な初期型

       
【1969年式 日産 スカイライン 2000 GT Vol.1|日産L型ブラザーズ】

S50系の後を受け、3代目となるC10系スカイラインが発表されたのは、1968年7月18日のこと。その後、8月1日から全国で一斉に発売された。

【画像24枚】ブルー系のチェッカー柄に横書きの「2000GT」のエンブレムが初期型の特徴だ
この3代目C10系スカイラインの特徴は5つ。「100マイルカーとして満足できる高速性」「空気力学的なダイナミックなスタイル」「カーブドガラス、新サスペンション機構などの採用による快適な居住性」「前輪ディスクブレーキ、ヘッドレスト装着可能シートの採用、可倒式フェンダーミラー、安全車体構造など、信頼できる安全設計」「徹底したメンテナンスフリー」というもので、新時代に対応する性能が随所に盛り込まれていた。

発売当初は、直列4気筒SOHCのG15型エンジンを搭載する1500シリーズのみで、セダンとバン、エステートのボディタイプが用意されていた。

C10スカイライン発表の2カ月後の9月18日、伝説のスカイラインGTのフルモデルチェンジが発表された。これこそが従来のスカイライン2000GT‐A、GT‐Bの後継モデルであり、6気筒エンジンを搭載するGC10スカイラインだ。


>> GC10に搭載されたL20型エンジン。初期のL20型エンジンは「カマボコ形」と呼ばれるヘッドカバーが特徴。69年10月以降は、ボルト位置が外側に移動された。


>> ボンネットのモールディングはC10のデビューから装着されていたが、GT-Rには採用されなかった。


>> 金属製の表面にラバーを貼ったオーバーライダー、バックランプがタテ型で、反射板が内側にあるテールレンズ、半ツヤのリアガーニッシュ、そしてブルー系のチェッカー柄に横書きの「2000GT」のエンブレムが初期型の特徴。


>> メーターの配置は、左にタコ、右にスピード、その間に水温(上)、油圧(下)。タコメーターのレッドゾーンは6400〜8000rpmだが、スピードメーターにはイエローやレッドの表示はない。



>> 6気筒SOHCのL20型エンジンを搭載したGC10系に注目が集まりがちだが、68年8月1日に登場した3代目のC10系スカイラインは、4気筒SOHCのG15型エンジンを搭載したショートノーズの1500シリーズだ。発売当初は、セダンスタンダード、セダンタクシー、セダンデラックス(セパレートシート、リクライニングシート+4段フロアシフト、リクライニングシート+自動変速機、自動変速機)、エステート、バンスタンダード、バンデラックスなど11車種が設定された。また、69年8月1日には定評のある1.8ℓSOHCのG18型エンジンを搭載した1800シリーズが追加され、4気筒エンジン搭載車のバリエーションが充実。軽量なボディとの相性もよく、C10系スカイラインの中核を担った。

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【2】に続く

主要諸元 SPECIFICATIONS
1969年式 日産 スカイライン 2000 GT(GC10)

●全長4430mm
●全幅1595mm
●全高1390mm
●ホイールベース2640mm
●トレッド前/後1325/1320mm
●最低地上高170mm
●室内長1775mm
●室内幅1300mm
●室内高1110mm
●車両重量1090kg
●乗車定員5名
●車両総重量1365kg
●最高速度170km/h
●登坂能力sinθ0.47
●最小回転半径5.3m
●エンジン型式L20型
●エンジン種類水冷直列6気筒SOHC
●総排気量1998cc
●ボア×ストローク78×69.7mm
●圧縮比9.0:1
●最高出力105ps/5200rpm
●最大トルク16.0kg-m/3600rpm
●変速比1速3.549/2速2.197/3速1.420/4速1.000/後退3.164
●最終減速比3.900
●燃料タンク容量50L
●ステアリング形式リサーキュレーティングボール
●サスペンション前/後ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム独立懸架
●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも6.45S14-4PR
●発売当時価格86万円

掲載:ノスタルジックヒーロー 2013年8月号 Vol.158(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)
1969年式 日産 スカイライン 2000 GT|日産L型ブラザーズ(全3記事)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Motosuke Fujii/藤井元輔

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