44ハコスカGT【3】「知れば知るほど特別だと思います」 初期型「ヨンヨン」の特別さがお気に入り|1969年式 日産 スカイライン 2000 GT

フェンダーミラーは、「せんべいミラー」と呼ばれる角形。初期型は土台とアームが別体式。サイドマーカーは先端が尖った小さいデザインが採用された。

       
【2から続く】
【1969年式 日産 スカイライン 2000 GT Vol.3|日産L型ブラザーズ】

今回紹介する1969年式の2000GTは、GC10系の中でも装備が豪華な初期型と呼ばれるモデルだ。その特徴は、オーバーライダー付きのバンパー、フロントとリアのエンブレム、フェンダーミラーの形状、アンテナ、ドアのステンレスサッシ、そしてL20型エンジンのヘッドカバーは「カマボコ形」と呼ばれるデザインが採用されていたのだ。

【画像24枚】ロングノーズのエンジンルームに収めている直列6気筒SOHCのL20型エンジン。初期のL20型エンジンは「カマボコ形」と呼ばれるヘッドカバーが特徴

オーナーによると、
「ハコスカを知れば知るほど初期型の特別さを感じます」
とのこと。「ハードトップと比べると、優雅でゆっくり走るのが似合う」とも語ってくれたオーナー。72年式のハードトップも所有するが、初期型「ヨンヨン」の特別さがお気に入りだそうだ。
今後も、その優雅な走りを楽しみつつ、少しずつレストアも施していくそうだ。


>> 1968年7月18日に発表されたC10スカイラインから2カ月後に発表されたGC10。


>> 純正のホイールは4.5J×14だが、130Z用の5.5Jを装着。タイヤは185/70R14を組み合わせている。貴重なホイールカバーは、紛失しないよう普段は外して保管。


>> ヘッドライトとグリルが3分割になっているのが初期型の特徴。2個のライトの周りはアクリル製のモールディングで装飾。バンパーのオーバーライダーは、初期型は金属製の表面にラバーが貼り付けられたタイプを採用。


>> 初期型のGC10では、左フロントフェンダーにアンテナが設置されていて、チェスのナイト形のキーを差し込んで引き出す仕様となっていた。


>> 木目調のパネルが豪華さを演出するインテリア。ステアリングは木目調に合わせて樹脂製のグリップを茶色にしたもので、センターパッドのエンブレムは青く塗装されている。


>> フロントシートにはヘッドレストを標準で装備。リクライニングヒンジカバーが豪華なメッキ仕様なのは初期型のみ。


>> ドアの内張りの張り分けは、デラックスやスタンダード系とはまったく異なるデザインで、GT-Rと共通。ただし、GT-Rのひじかけにはモールが付かないのと、下部のシャインモールディングがない。
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主要諸元 SPECIFICATIONS
1969年式 日産 スカイライン 2000 GT(GC10)

●全長4430mm
●全幅1595mm
●全高1390mm
●ホイールベース2640mm
●トレッド前/後1325/1320mm
●最低地上高170mm
●室内長1775mm
●室内幅1300mm
●室内高1110mm
●車両重量1090kg
●乗車定員5名
●車両総重量1365kg
●最高速度170km/h
●登坂能力sinθ0.47
●最小回転半径5.3m
●エンジン型式L20型
●エンジン種類水冷直列6気筒SOHC
●総排気量1998cc
●ボア×ストローク78×69.7mm
●圧縮比9.0:1
●最高出力105ps/5200rpm
●最大トルク16.0kg-m/3600rpm
●変速比1速3.549/2速2.197/3速1.420/4速1.000/後退3.164
●最終減速比3.900
●燃料タンク容量50L
●ステアリング形式リサーキュレーティングボール
●サスペンション前/後ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム独立懸架
●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも6.45S14-4PR
●発売当時価格86万円

掲載:ノスタルジックヒーロー 2013年8月号 Vol.158(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)
1969年式 日産 スカイライン 2000 GT|日産L型ブラザーズ(全3記事)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Motosuke Fujii/藤井元輔

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