排ガス規制を乗り越えたZ。S30に比べ、徹底したブラッシュアップが施されたS31|1977年式 日産 フェアレディZ Vol.2

L20型エンジンは、インジェクション化されL20E型となるが、基本は同じ。

【1977年式 日産フェアレディZ Vol.2】

フェアレディZの後期型と呼ばれることの多い、S31。
 その中でも1975年以後のモデルは大きな変更が施された。
 深刻な大気汚染からくる排ガス規制に対応するため、L20型エンジンはそれまでのSUツインキャブから、インジェクション(日産EGI)仕様に変更されたのだ。さらに、排気系に排ガス浄化システムのNAPSが装着され、排ガス規制に対応している。

 カタログスペック上では、最高出力は130ps/6000rpmでSUキャブ仕様と変わらないが、最大トルクが17kg‐m/4400rpmと、0.5kg‐mダウン。
 しかも、車両重量が1135kgと重くなってしまったこともあってか、パワーダウンだと感じてしまうオーナーも数多くいたようだ。

 一見デメリットが目立つS31だが、実はボディの強度・剛性アップのために、様々な変更が施されている。
 モノコックに関しては、フロア下を前後に通るフレームをフロアの両端まで延長、ラジエーターのコアサポートはラジエーターのサイズアップに伴って下に出っ張っる形状に変更。フロアやセンタートンネル、リアのストラットタワーの形状も変更された。足回りに関しては、ストラット径がφ55㎜に太くなり、フロントのテンションロッド取り付け部を強化、リアのロワアームの鋼板が厚くなり、補強の入れ方も変更された。アクスルシャフトの噛み合い部分の径を太くするなど、S31では、徹底したブラッシュアップが施されたのだ。


走行距離は、3万92km(取材時)のS31。マイナーチェンジの際に、フロントバンパー奥に見えるラジエーターコアサポートが、ラジエーターのサイズアップに伴い、形状が下側に出っぱり目立つようになった。現在は好調に走行できているが、燃料タンクにゴミが溜まっていて、燃料ストレーナーが詰まってしまい、エンジンが吹け上がらないトラブルに見舞われたこともあるとか。


ホイールは純正のトピー製スチールでホイルキャップも新品のような状態。タイヤは、ダンロップのEC201。サイズは175/80R14を履く。S31の特徴であるタルボ型ミラーも新品のような状態だ。


排ガス規制をクリアするために、ボッシュが開発したLジェトロニック式電子制御燃料噴射装置(日産EGI)を採用。キャブレターのような吸気音こそしないが、現代のインジェクションに比べれば、旧車の味がある。


3連の補助メーターは、S30とは書体が異なる。また、センターパネルには、各種インジケーターが追加、吹き出し口のデザイン、スイッチの移設などで、S30から大きく変更されている。


リアのストラット上部にシートベルトの巻き取り機構が追加された。

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1977年式 日産フェアレディZ(C-S31)主要諸元表
●全長4115mm
●全幅1630mm
●全高1295mm
●ホイールベース2305mm
●トレッド前/後1355/1345mm
●最低地上高150mm
●室内長820mm
●室内幅1390mm
●室内高1075mm
●車両重量1115kg
●乗車定員2名
●登坂能力tanθ0.46
●最小回転半径4.8m
●エンジン型式L20E型
●エンジン種類水冷直列6気筒SOHC
●総排気量1998㏄
●ボア×ストローク78.0×69.7mm
●圧縮比8.6:1
●最高出力130ps/6000rpm
●最大トルク17.0㎏-m/4400rpm
●変速比1速3.592/2速2.246/3速1.415/4速1.000/後退3.657
●最終減速比3.900
●燃料タンク容量65L
●ステアリング形式ラック&ピニオン
●サスペンション前後とも独立懸架ストラット・コイル
●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも6.45H14-4PR
●発売当時価格137万円

掲載:ノスタルジックヒーロー 2013年2月号 Vol.155(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Ryotarow Shimizu/清水良太郎

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