カーデザインの巨人たち①【6】世界の大手自動車メーカーから小さなカロッツェリアまで。さまざまなフィールドで美しいデザインを生み出したミケロッティ

ボディサイドのプレスラインが、Bピラーの後ろで跳ね上がる独特のデザイン。リアのオーバーハングが長いプロポーションは、今見ても美しい。

16歳でカーデザインの世界に飛び込んで以降、世界中の数々の名車のデザインを手掛けてきた鬼才ジョバンニ・ミケロッティ。日本車デザインの黎明期に彼が残した先進的なスタイリングのクルマたちは、後の日本の自動車デザインに大きな影響を与えたのだ。

【カーデザインの巨人たち① Vol.6】

47年にミケロッティは独立。自身で生産工場を持たないフリーランスデザイナーの先駆け的な存在となった。

またミケロッティは、世界の大手自動車メーカーはもちろんだが、アレマーノ、ギア、ベルトーネといったイタリアのカロッツェリアから、先述したように日本の小規模メーカーまで、さまざまな求めに応じて、次々と美しいカーデザインを生み出した。その生涯で手掛けた車種は3500台以上にものぼると言われている。

日本の自動車デザインの黎明期にミケロッティが手掛けた3台の日本車は、どれも先進的で美しいスタイリングを持ち、日本の自動車デザインに大きな発展と影響をもたらしたのだ。


>>斜めのヘッドライトの角度は左右で違う。車体右側がほんの少し立てて装着されている。

【画像14枚】「イタリアの鬼才」ジョバンニ・ミケロッティが生み出した美しいデザインのクルマたち


>>ウインカー用の橙色のレンズを最初から組み込んでいるクルマは、当時はごくまれだった。

【5】から続く

初出:ハチマルヒーロー vol.044 2017年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

カーデザインの巨人たち①(全5記事)

cooperation:日野自動車

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