「30年後の未来」をデロリアンとともに【1】フィクションと現実の橋渡しをしてくれる、タイムマシンのような劇中車|デロリアン DMC-12

ステンレス素地をそのまま生かした表面処理のボンネットは堂々とした重量。ゆえにデリケートな開閉作業を必要とされる。ヘッドランプが収まるノーズ部分は公差が生じるが、修正方法は確立している。

       
【デロリアン DMC-12 Vol.1】

【画像18枚】フロントウインドー下に位置する給油口は手動オープン。場所が分からず悩むSSスタッフの姿は、もはや見慣れた光景だ

幼き頃、ドラマや映画に没入した楽しい思い出は誰しもが大切に持っている心の宝だ。主人公のしぐさやファッションをまねしたり、ストーリーを隅々まで覚えたり、のめり込むほどにまるで自分が出演者のひとりになったかのように思える至福の瞬間……。

しかし、多くの人は成長すると、そうした趣味からは一線を置くようになる。だが世の中には、熱狂を卒業しない大人たちがいる。活躍した劇中マシンを実際に手に入れ乗りこなすことで作品世界を五感で感じている、究極のファンもまた存在する。

フィクションと現実の橋渡しをしてくれる、タイムマシンのような存在こそが劇中車。そう、タイムマシンといえばこのクルマを置いてほかにないだろう。オーナーが駆るのは「バック・トゥ・ザ・フューチャー(BTTF)」でおなじみのDMC‐12デロリアンだ。


>>タイヤサイズは、フロントが195/60R14、リアが235/60R15という、リアエンジンらしいワイドなサイズ差。フィン形状のホイールデザインも「フューチャー」だ。


>>放熱のためのアウトレットはデザイン優先のためミニマム。


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【2】へ続く

初出:ハチマルヒーロー vol.044 2017年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

デロリアン DMC-12(全5記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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