劇中車と同じナンバーの2000GT【前編】隼人ピーターソンが駆る国産スポーツカー|サーキットの狼世代へ スーパーカーの饗宴|1968年式トヨタ2000GT

展示されているトヨタ2000GTは劇中に出てくる同じナンバーの個体であった。おそらく、原作のモデルとなったクルマだと思われる

       
「サーキットの狼」をきっかけに湧き上がったスーパーカーブームの中で海外のスーパーカーが輝いている時、国産モデルで対抗できるクルマといえば、このトヨタ2000GTが挙げられた。美しいフォルム、数々の記録更新など、十分な素質を秘めていた。

【サーキットの狼世代へ スーパーカーの饗宴|1968年式トヨタ 2000GT 前編】

【画像16枚】七宝焼きが美しいトヨタ2000GTのエンブレム。ボディサイドに取り付けられている。赤い部分のコントラストの違いなど、こだわりを感じる。

もちろんサーキットの狼のなかでも、そのキャラクターを生かして活躍している。
劇中では、富士スピードウェイへサーキット走行にやってきた風吹と早瀬の目の前に現れ、早瀬ミキとのデートをかけて、勝負を申し込んできた人物、隼人ピーターソンがステアリングを握っていたことで有名だ。

ロータス・ヨーロッパ、ポルシェ・カレラ、トヨタ2000GT、3台の特性が現れるレース展開で、直線の多い富士スピードウェイをどのように攻めるのか、読者の興味を引く内容であった。
圧倒的なパワーのポルシェ・カレラに食いつくトヨタ2000GT。そのすきを狙って、ゴール直前で躍り出たロータス・ヨーロッパ。
結局、この時は勝負がつかずに終わっているが、名勝負は繰り返されることになった。
その後、ゼロヨン対決で風吹のロータス・ヨーロッパが勝つのだが、各車両の特徴が分かる展開で読者を引き込んでいった。
【後編】に続く


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>>ホイールはトヨタ2000GTの大きな特徴となったマグネシウム製を履いている。コーナーバンパー下に見えるフロントウインカーのレンズも初期型から形状を変え、大きくなっている。


>>美しい内装がドライバーを包み込む。ウッドの素材がふんだんに使われ、高級感を感じるインテリアデザインだ。

1968年式トヨタ 2000GT

全長×車幅×全高:4175×1600×1160mm
ホイールベース:2330mm
トレッド 前/後:1300mm/1300mm
車両重量:1120kg
エンジン:直列6気筒 DOHC フロントエンジン
総排気量:1988㏄
最高出力:150PS/6600rpm
最大トルク:18.0kg-m/5000rpm
生産年:1967~1970年
生産台数:337台
生産国:日本
※スペックは池沢早人師ミュージアムに準じる。


初出:ノスタルジックヒーロー 2019年 12月号 Vol.196
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
サーキットの狼世代へ トヨタ2000GT(全2記事)

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ext:Keishi Watanabe/渡辺圭史 photo:Ryota Sato/佐藤亮太(サッカス) cooperation:池沢早人師サーキットの狼ミュージアム

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