FB331 RX-7【1】初代RX-7の北米仕様。SA22Cから続く、軽量コンパクトな12A型エンジン搭載車|1983年式 マツダRX-7

リトラクタブルヘッドライトは、発表時にはスイッチONからライト点灯までの所要時間は0.8秒とアナウンスされていた

       
FB331 RX-7【1】

1978年3月30日、それまでのサバンナ(輸出名RX‐3)に代わり登場したマツダのロータリースペシャリティカーが、初代サバンナRX‐7だ。
その特徴は、コンパクトなロータリーエンジン(以下RE)をフロントミドシップに搭載するからこそなし得た「くさび型」のシャープな外観を実現したこと。
ヘッドライトは日本車ではトヨタ2000GT以来2車種目となるリトラクタブル方式を採用。この格納式ヘッドライトは、その後3世代にわたってRX‐7シリーズのアイコンになった。

【画像26枚】純正のマッハグリーンではなく、デミオのスピリティッドグリーンメタリックで全塗装されたFB331 RX-7

初登場時は130psを発揮する2ステージ4バレルキャブレターによる自然吸気の12A型REのみだったパワーユニットは、1982年3月23日のマイナーチェンジで全車6ポートインダクションを採用。
全運転域でのパワフルな機動性を確保している。

その後、1983年9月16日のマイナーチェンジでは165psの電子制御ターボを搭載したグレードも登場。
フロントにはストラット、リアは4リンク+ワットリンクのサスペンションとターボ付きでも1050kgという車重とあいまって、ロータリーロケットという称号をほしいままにした。
なお、国内ではSA22Cと呼ばれる初代サバンナRX‐7。47万台を超える台数のうち40万台近くが販売された北米市場では、SA22Cだけではなく、FB33という型式が存在する。
北米市場でシリーズ2と呼ばれる81年から85年までのモデルがそれで、VINコードの採用と前後しての命名。FBがRX‐7シリーズを、33がクーペ、12A型搭載車がFB331、13B型搭載車がFB332となる。


>>純正のマッハグリーンではなく、デミオのスピリティッドグリーンメタリックで全塗装されたFB311 RX-7。



>>リアハッチはガラス部分だけが開閉するユニークな仕様


>>足まわりは後期のターボモデル用のハブ(PCD 114.3)に交換。ホイールはSSRメッシュで、フロント15×7J、リア8Jを装着。タイヤは175/55R15、195/50R15。
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主要諸元 SPECIFICATIONS
1983年式 マツダRX-7(FB331)

全長 4293mm
全幅 1674mm
全高 1270mm
ホイールベース 2421mm
トレッド前/後 1420/1400mm
最低地上高 150mm
室内長 1460mm
室内幅 1360mm
室内高 1030mm
車両重量 995kg
乗車定員 2名
最高速度 193km/h
登坂能力 tanθ0.68
最小回転半径 4.8m
エンジン型式 12A型
エンジン種類 水冷2ローター・ロータリー
総排気量 573×2cc
圧縮比9 .4:1
燃料供給装置 キャブレター(2ステージ4バレル)
最高出力 130ps/7000rpm
最大トルク 16.5kg-m/4000rpm
変速比 1速3.674/2速2.217/3速1.432/4速1.000/5速0.825/後退3.542
最終減速比 3.909
燃料タンク容量 55リットル
ステアリング形式 ボールナット
サスペンション 前ストラット/後4リンク+ワットリンク
ブレーキ前ベンチレーテッドディスク/後フィン付きドラム
タイヤ 前後とも185/70R13
発売当時価格 $6995(北米)

【2】へ続く

1983年式 マツダRX-7(全3記事)
初出:ノスタルジックヒーロー 2020年4月号 Vol.198

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
関連記事:マツダの100年

text : Norio Furukawa/古川教夫(カチくる) photo : Motosuke Fujii(Salute)/藤井元輔(サルーテ)

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