ガルウイング仕様にDOHCターボの4G63型搭載で約550万円! のスペシャル・エクリプス【ゴリラ・警視庁捜査第8班 4-2】三菱 エクリプス GSR-4

一説には総生産台数が10台程度と言われているガルウイング仕様のエクリプス。国内仕様とはバンパーの形状も異なる

【1】から続く>> 

第31話で初登場した田中美奈子(役名も同じ)。その美奈子の愛車として用意されたのがガルウイング仕様のエクリプスだった。

【ゴリラ・警視庁捜査第8班 4-2 三菱 エクリプス GSR-4】全ての画像を見る

 さて、初代エクリプスは、1989年にアメリカで発売。スタリオンの後継車という位置付けで、2ドアボディのスペシャリティークーペだったが、ギャランと基本コンポーネンツを共有したこともあり、VR-4譲りの4G63型ターボ+4WDというハイパフォーマンス仕様も設定されていた。北米での成功に加えて、日本がバブル期だったこともあり、90年6月から日本に導入。ラインナップは2L自然吸気エンジン+FFのGSと、2Lターボ+4WDのGSR‐4を設定。逆輸入というかたちだったため左ハンドル仕様のみで、日本の保安基準に適合するためにウインカーなどが変更されている。

 だが、劇中で使用されているエクリプスは、北米仕様なのだ。GⅤが登場した第32話の放送は89年12月10日で、市販モデルの日本導入以前。さらに実際の劇中車を見ると、北米仕様のまま(日本の保安基準適合前)になっている部分が多数(次ページで写真とともに紹介)ある。また、FF+ターボの組み合わせも日本仕様にはない。

 ガルウイング仕様のエクリプスは、スタリオン同様、三菱から市販された。ベースのGSR-4の車両価格が約300万円+ガルウイング改造費という設定で、改造費は200万円とも250万円とも言われている。

 元気いっぱいの新米G8メンバー美奈子に、真っ赤で派手なガルウイングはとても似合っていた。
【画像25枚】センターピラーにあるキーシリンダーを左右に回すことで、ドアが電動で開閉する仕組み。アメリカで生産されるエクリプスは全車左ハンドル。そのため、ウインカーとワイパーのレバーも国産車とは逆



>>エンジンはギャランVR-4と同じ2L DOHCターボの4G63型。ただし、細部の変更により最高出力は5ps低い200psだった。



>>アメリカで生産されるエクリプスは全車左ハンドル。そのため、ウインカーとワイパーのレバーも国産車とは逆。



>>アルミホイールも国内仕様とは異なるデザインで、センターキャップがついていた。

【1】から続く

三菱 エクリプス GSR-4(全2話)
初出:ハチマルヒーロー 2017年9月号 Vol.43

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

関連記事:総力特集!ゴリラ!

TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

RECOMMENDED

RELATED

RANKING