サーキットの狼世代へ|主人公にあこがれた「鈴木サトル」が乗るクルマも「スペシャル」な一台だ| 1972年式 ロータス・ヨーロッパ スペシャル仕様【2】

サーキットの狼のロータス・ヨーロッパといえば巨大なウイングを連想するが、それは風吹裕矢モデルのみ。こちらの外観はほぼノーマル

       

【サーキットの狼世代へ 1972年式 ロータス・ヨーロッパ スペシャル仕様 vol.2】

 登場時のタイプ46(S1)はルノー・16に搭載されていた1.5Lの直列4気筒OHVエンジンを搭載し、最高出力は82hpと控えめだった。そのレース仕様がタイプ47となり、車体の軽さを生かして当時のグループ4カテゴリーで活躍した。

 その後68年に小変更が行われタイプ54(S2)になり、71年には1.6LのDOHCエンジンを搭載したタイプ74(TC/ツインカム)へと進化した。

 そして72年にはタイプ74のままながら、ヘッドがビッグバルブ化された最終型であるスペシャルが登場する。風吹裕矢だけでなく、風吹にあこがれた鈴木サトルが乗るのももちろんこのロータス・ヨーロッパ スペシャルだ。

【画像19枚】S2までは左側にのみ設置されていた燃料タンクは、エンジンの左右に置かれている。エンジンルームの手前(車体後端)側は本来ならラゲッジスペースだが、この個体では取り外され、トランスミッションもよく見える



>>ヘッドライト内側にある丸いウインカーは、S2以降のモデルでこの位置となった。


>>リアクオーターがせり上がったスタイルがロータス・ヨーロッパの大きな特徴。一見すると後方視界が悪そうだが、実際に乗り込んでみると意外に視界は広い。


>>ホイールはツインカム以降の純正ホイールである、5Jx13のケントアロイホイール。



1972年式 ロータス・ヨーロッパ スペシャル仕様

全長×車幅×全高3980×1650×1090mm
ホイールベース234mm
トレッド 前/後134mm/1346mm
車輌重量730kg
エンジン水冷直列4気筒DOHC 縦置きミッドシップ
総排気量1558cc
最高出力126PS/6500rpm
最大トルク15.6kg-m/5500rpm
生産年1971〜1975年
生産台数4710台(TC&SP)
生産国イギリス

※スペックは池沢早人師ミュージアムに準じる。


初出:ノスタルジックヒーロー 2018年 12月号 Vol.190

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


サーキットの狼世代へ 1972年式 ロータス・ヨーロッパ スペシャル仕様(全3記事)


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【3】に続く

photo: Motosuke Fujii(Salute)/藤井元輔(サルーテ) Cooperation : 池沢早人師サーキットの狼ミュージアム

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