日産のモータースポーツ史を築き上げてきた伝説のクルマたちが登場!|ニスモフェスティバル2018【前編】

ヒストリックラリーカーが勢ぞろいしたニスモフェスティバル2018

       
日産恒例のオフシーズン・モータスポーツ・イベント「ニスモ・フェスティバル」が、12月2日に富士スピードウェイで開催された。数多くのヒストリック・モータースポーツ車両を抱える日産は、この手のメーカー系イベントでは圧倒的に秀でた存在となり、毎回テーマを決めては車両をチョイスし、走行を中心にファンの前で披露する演出を見せている。

【イベント振り返り ニスモフェスティバル2018 前編】

 今回は、演出メニューが少し整理され、登場車両の重複が避けられる内容となっていた。全体を大まかに紹介すると、ニスモカーのパレードをはさんでZチャレンジの練習走行/エキシビションレースに始まり、日産ヒストリックカー・エキシビションレースへと続くプログラム構成だった。

 このヒストリックカー・エキシビションレースの参加車両は、現在開催されるヒストリックカーレースの参戦車両を対象としたもので、本誌でもリポートをお届けしているJCCAクラシックカーフェスティバルの参戦車両が、その代表例となる。

 それにしても、イベント名こそ「エキシビションレース」だが、例年白熱した走りが見られることで、ニスモフェスティバル中でも人気を集めるコンテンツになっている。そして日産車ファンお目当ての「ニッサンレーシングDNA」と名付けられたヒストリックカーによるデモランとなる。すでにご存じの方も相当いるかと思うが、ヒストリックカーとはすべてコンペティションカーのことで、次から次へと、日産のモータースポーツ史を築き上げてきた車両が登場してくる圧巻のデモランだ。

 当然ながら、日産が所有管理するすべての車両を集めることは物理的に不可能で、毎回テーマを決めて車両をチョイスするという、うれしい悲鳴の演出手法が採られている。

【画像36枚】数多くのヒストリック・モータースポーツ車両を抱える日産恒例のイベントが今年も開催された。


>>恒例の参加ドライバー全員によるセレモニーで幕を開けたニスモフェスティバル2018。今年も多くのファンが詰めかけた。

>>今回のレーシングカー最古参はプリンスR380Ⅰ型。1966年の第3回日本グランプリ優勝車、砂子義一車だ。今見るとずいぶん小さなクルマに見えるが、れっきとした2ℓプロト。ドライバーは当時ライバルだった「日産」の北野元。

>>日産のヒストリックレーシングカー数ある中、間違いなく人気のトップ5に入るマシンがスカイラインRSシルエットフォーミュラ。ほとんどのファンは、炎を吹き上げる減速時のスタイルに魅入られた。しかし、残念ながら現在の走行では炎はなし。

>>日産自動車の社員有志が手掛けるレストアプロジェクト「日産名車再生クラブ」が今回手掛けた車両が1972年のサニーGX-5。この車両はレースカーではなく大森が手掛けたデモカーだった。詳しくは次号で再生企画をお届けする予定だ。

【後編】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.191 2019年2月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ニスモフェスティバル2018(全2記事)

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text:Akihiko Ouchi/大内明彦:photo:Akihiko Ouchi/大内明彦、NISMO/ニスモ

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