IWC|ビンテージウオッチの奥深き世界

IWC インターナショナルウォッチカンパニーの時計たち

       
一般に広く知られているロレックスやオメガ以外にも、スイスには数多くの実力派ブランドが存在する。IWCはその代表格であり、ビンテージウオッチ分野での注目度も高い。

【IWC】

 華やかさこそないが、誠実で妥協のない時計作りを実践。今やスイスの名門ブランドとして確固たる地位を築くIWCは、その職人気質のモノ作りを1868年の創業当初から一貫して続けていることで知られている。とりわけビンテージウオッチに分類される1970年代以前では、ほとんどのモデルに高品質な自社ムーブメントを搭載。20世紀初頭から手がけてきた軍用時計で磨いた実用性と洗練されたシンプルな意匠で、多くのビンテージ時計愛好家から支持を集めている。

 今回取り上げた3本も、シンプルな表情を主張しながら細部にこだわりを持ったIWCらしいモデルだ。例えば、ヨットクラブは時計界の天才デザイナー、ジェラルド・ジェンタが手がけた逸品で、滑らかな曲線を描くケースが華麗なフォルムを演出。その美しさを金無垢の輝きがさらに魅力的に見せている。一方のレクタンギュラーも1930年代当時に流行したアール・デコデザインを投入し、ファンシーラグに至ってはアラビア数字インデックスを手間のかかる植字タイプで製造。もちろん3本ともに自社ムーブメントを搭載しており、一切の妥協を感じさせない作り込みを体現している。

 IWCはときに質実剛健と称される。高い技術力があるにもかかわらずそれを誇示しないからだ。その謙虚なブランド姿勢は、ロレックスやオメガと違って、これみよがしになることがない。モノにこだわり、本物を求める大人の男性にこそぜひ身に着けてほしい腕時計だ。


>> 【画像5枚】ビンテージウオッチの美しい佇まいなど








Shop Infomation : シェルマン銀座

〒104-0061
東京都中央区銀座5-9-12 ダイヤモンドビル1F
TEL 03-5568-1234
営業時間 11:30~19:30 水曜休

創業45年を超える老舗腕時計ショップ「シャルマン」の旗艦店で、アンティークウオッチを豊富に展開。店内には常時300本以上を揃え、パテック フィリップやオメガ、ロンジンといった人気ブランドから、流行にとらわれない個性派まで幅広く取り扱っている。


初出:ノスタルジックヒーロー 2018年6月号 vol.187
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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text : NOSTALGIC HERO/編集部 photo : TAKEFUMI TANIGUCHI/谷口岳史

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