2017のモータースポーツ・イベントを振り返る! モータースポーツの世界へ

2017のモータースポーツ・イベントを振り返る

       
秋が深まり冬へと気温が下がっていく10月から12月は、旧車イベントの季節であり、旧車レースイベントの季節でもある。特にメーカー主催のイベントは、本気のレースを観戦しつつ、同じ旧車好きと交流したり、イベントや出展・販売物などで楽しむこともできる。そんなモータースポーツ観戦の入り口としても適した、各地のレースイベントを見てみよう。


【 モータースポーツの世界へ 】

ニスモフェスティバル 2017/富士スピードウェイ



オフシーズンモータースポーツイベントの先頭を切って、恒例のニスモフェスティバルが11月26日に富士スピードウェイで開催された。このイベントの最大の特徴は、なんと言っても日産/ニスモが所有するレーシングカーの数が豊富なことで、毎年テーマを決めて出展するものの、到底すべての車両を運び込むことはできず、逆に「今年は何が見られるのか?」と心待ちにするファンの期待をあおるかたちになっているほどだ。さて、肝心のイベント内容だが、運び込まれた車両を見ると、今回は「ハコ」がテーマとなっていた。日産の場合、ひと口にハコと言っても相当数の競技モデルがあり、テーマのくくり方をどうするのかに関心はむいたが、見れば一目瞭然、スカイラインが主体となっていた。それもGT-Rを軸とする車両構成だった。


鈴鹿サウンド・オブ・エンジン2017/鈴鹿サーキット



2017年で第3回となるサウンド・オブ・エンジンが11月17〜18日に鈴鹿サーキットで開催された。同イベントは、昨年からスイスの高級時計メーカー「リシャール・ミル」が冠スポンサーとなり、海外から希少なレーシングカーを招へいするなど、国際的なイベントとして認知度を深めている。そうした意味では、今回も大きな動きが見られた。18年以降の定期戦開催を見越したうえで「マスターズ・ヒストリック・フォーミュラ1」(以下マスターズF1)シリーズの来日が決まったのだ。同シリーズは、1966年から1985年までのヒストリックF1(ノンターボ)を対象に、ヨーロッパ各地のサーキットを転戦し、FIAの選手権がかけられたレースとして成立しているが、その1戦に鈴鹿戦を組み込もうという思惑である。それだけに、日本では目にすることのできないヒストリックF1の数々が見られるとあって、心待ちにしたファンもかなり多かったと聞いている。

JCCAエンデュランス筑波ミーティング/筑波サーキット



横山剣さん、どうやらすっかりレースにハマってしまったようである。折からの雨となった2017 JCCA最終戦、エンデュランス筑波ミーティングに登場。しかも、メインレースの60分耐久レースとS RACEのダブルヘッダー。S RACEには自前の車両、BMW2002を新たに製作しての参戦である。60分耐久は、昨年同様、お友達の桑島正美さんとクルーを組んだ。


JCCAクラシックカーフェスティバルエンデュランス筑波ミーティング2017/筑波サーキット



JCCAクラシックカーフェスティバルにとって、2017年は天候に災いされるシーズンとなった。初戦となった4月の富士戦は、降雨と濃霧による視界不良のため、決勝全レースがキャンセル。そして第3戦となる今回、今度は台風21号の接近による荒天のため、2レースが走行不可能と判断され、中止を余儀なくされてしまった。同日は、シーズン終盤ということもあり、各地のサーキットでは諸々のイベントが予定されていたが、タイトル争いがもつれるスーパーフォーミュラの最終戦が開かれる鈴鹿サーキットでは、前日の予選を終えた時点で早々決勝の中止を決定。台風の進路、鈴鹿と筑波の距離差による影響の遅れなども考慮して、主催者のJCCAは様子見と判断。年3回のレースだけに、この日を楽しみに待ったエントラントも少なくなく、注意深く天候の変化を見ながら競技の続行を検討したい、とのことだった。

第7回リバイバルモータースポーツin 茂原ツインサーキット/茂原ツインサーキット



「我が国におけるクラシックカーレースの原点回帰」を考えるリバイバル・モータースポーツクラブ。長年続けてきたサーキット走行イベントに、今回ロータリーエンジン保存会(REPS)が協力。合同開催というかたちで参加者を募り、冬晴れの好天のもと、茂原ツインサーキットでイベントが行われた。クラシックフォーミュラカー、輸入車、国産車の旧車をはじめ、幅広い年代のクルマが集い、一日楽しくサーキットを走ることが目的で、早朝から約40台がパドックを埋めた。例年のイベントと違ったのは、ロータリー車の走行枠が設けられたことで、REPSのメンバーを中心にしたFC3S、FD3S RX‐7、さらにファミリアロータリークーペのレーシングカーなどがコースを駆け抜けた。


>> 【画像25枚】モータースポーツの秋、それぞれの秋など



初出:ノスタルジックヒーロー 2018年2月号 Vol.185
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)



関連記事:モータースポーツの世界へ

関連記事:モータースポーツ

RECOMMENDED

RELATED

RANKING