夫妻それぞれ1台ずつ長距離を運転してイベントに参加。レアで魅力的な珍車を数多く揃えるオーナー|1987年式 リライアント リアルト Vol.3

テールの荷室ドアは横開き式。このドアを一般的なハッチゲート式としたのが、2代目「ロビン」である。

       
世界的にも極めてレアな、フロント1輪式の3輪乗用車。その代表格がリライアント。
税制などの関係で3輪車が高い人気を得た英国では、今なおカルト的な評価を得ている。
そしてリライアント3輪車のハチマル時代を代表するのが、このリアルトである。

【1987年式 リライアント リアルト Vol.3】

【2】から続く

 今回の取材でご登場いただいたのは1987年式のリライアント・リアルト。オーナーは、ちょっと変わったクルマばかりを愛用する愛好家で、このリアルト以外にも、戦前のモーガン3ホイーラーを模した「ローマックス(シトロエン2CVベース)」と「トライキング(モトグッツィ・エンジン搭載)」を所有。

 それでは、三輪車ファン? かと思いきや、ルノー4系を2台。ルノー製のバスに、フィアット・ドゥカートをベースとするキャンピングカー。そしてバモスホンダなど、レアながら魅力的な珍車を数多く揃えるのだ。



 加えて特筆すべきは、オーナーの趣味に対するご家族の理解。聞けば地方イベントなどでも奥さまとそれぞれ1台ずつ長距離運転していくというエピソードをうかがい、取材陣一同、ある種の感動を覚えてしまったのである。


>>【画像12枚】大衆車ということで、樹脂パネルで構成される簡素なダッシュボードを採用。フットスペースは意外なほどに広く、ドライビングポジションは自然なもの。英国製の古いスポーツカーを思わせるカチカチと決まる心地よいシフトフィールなど





総軽合金製4気筒エンジン。リライアント自製だが、起源は戦前までさかのぼるとの説もある。



OWNER’S VOICE


最新のクルマの技術に携わる職業に就きつつ、趣味ではレアな珍車をたのしむ実践派コレクター。確かな鑑識眼の持ち主でもあるようだ。


1987年式 リライアント リアルト(Reliant Rialto)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 3378×1448×1397
ホイールベース(mm) 2159
トレッド(mm) 1245(後)
最低地上高(mm) 127
車両重量(kg) 436
エンジン種類 直列2気筒OHV
総排気量(cc) 848
最高出力(ps / rpm) 39.5 / 5500
最大トルク(kg-m / rpm) 6.3 / 3500
圧縮比 9.5:1
変速 機 4速 MT
ステアリング形式 ウォーム&ペグ
ホイールサイズ 3 1 / 2 × 10インチ
タイヤサイズ 5.20 × 10インチ


初出:ハチマルヒーロー 2015年 11月号 vol.32
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1987年式 リライアント リアルト(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : HIROMI TAKEDA/武田公実 photo : JUN-ICHI OKUMURA/奥村純一

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