【1959年式 日野ルノー 4CVデラックス vol.3】
エンジンは父親がオーナーの時に1度オーバーホールされているようだが、定かではない。点火が合わなくなってしまった時があったが、他車の部品を流用して対処している。
部品関係に関しては恵まれているようだ。ヨーロッパなども含めて探せば、だいたいのパーツが出てくるという。ルノーのノックダウン生産車ということで、パーツの汎用性も高い。
自宅ガレージの奥には部品取り車両として同じモデルが置かれていた。
「イベントに参加した時、同じクルマを持っているという人から譲り受けた個体です。最初は起こそうと思いましたが断念しました。今ではパーツどり車両として重宝しています」
クルマ好きだった父親の影響を受けて、自身もクルマとの生活を楽しんできた伊藤さん。実は伊藤さんの息子さんも日野ルノーに興味を持っているという。もし、このクルマを息子さんに譲り渡すことができたら、親子3世代のオーナーリレーが実現するのだ。
【画像18枚】フロントは何も入っていない状態だが、床がせりあがっていて収納スペースは狭くなっている>>ラジエーターはエンジンの奥、前方側に設置されている。リアフェンダーから取り込んだ空気を当てて冷却している。オーバーヒートが心配されるが、スペースも広いので問題ないという。
>>細いシフトレバーが床から伸びている。その横にあるレバーはチョーク。シンプルさがかえって美しさを醸し出す。
OWNER
親から譲り受けたクルマを当時のスタイルのまま残し続けている。クルマ好きが高じて、ガレージには貴重な数台の旧車が眠っている。日野ルノーも別に1台所有。雨に濡らさないように屋根のあるガレージにクルマを保管し、時々エンジンをかけて調子をみている。このクルマを長く残したいと切に願っているのだ。
初出:ノスタルジックヒーロー 2019年 8月号 Vol.194
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
1959年式 日野ルノー 4CVデラックス(全3記事)関連記事:1950年代の旧車たち【3】に続く