【まさに日本とNZの架け橋!!】ボンネットぶった切りでスーチャーがボーン! チューンド1UZへ換装したミクスチャーカスタマイズのセリカXX

チューンド1UZ+スーチャー装備で簡単バーンナウト! 和洋入り乱れのミクスチャーカスタマイズがCOOLなセリカXX

       
和洋入り乱れのミクスチャー! ニュージーランドの日本車カスタム

【画像14枚】Pタイプからの型取りでオバフェン&サイドステップを一体化したフォルム、ニュージーランドのカーガイも大好きなロンシャン履きの足元など、母国から逆輸入した後、和風カスタムに開眼したセリカXXの全容はココで明らかに!!

ド派手なゴールドぎんぎんのオバフェンボディは、ボンネットぶった切りでスーチャーがボーン!!

いくらカタ破りな国産旧車カスタムがアツいとはいえ、 絵に描いたような破天荒センスなルックスは、我ら日本人のクルマ好き感性とは異なる大陸的オーラびんびん♪

そう、この2代目セリカXX(ダブルエックス)は、日の丸旧車カスタムのグローバリズム化を予見させる、ニッポン在住のニュージーランド人プライベーター渾身の侍ホットロッド♪
しかも、右ハンドル車ながら、実は逆輸入車であるこの1台は、南半球オセアニアで独自文化を歩むNZ日本車文化がリアルに反映された超絶級の刺客なのだ!!

今から十数年前にニュージーランドから来日したオーナーは、大阪で「スタクト合同会社」の屋号で自動車コンテナ輸出業を営むエクスポーター。
自国の自動車産業が皆無同然のニュージーランドでは、日本で使い捨てられた中古車の輸入リサイクルが盛ん。
現地では、人気のトヨタ車を中心に、日本で廃車にされた’80年代の旧車たちが、地球の裏側で今なお現役で第二の人生を送っている。
そんなお国柄もあり、彼も愛車を日本移住前から母国でイジり続けてきており、本人曰く、ワイフと呼ぶほど大切にしている。
そんな愛車を、日本に里帰りさせ、全バラ&カスタムし直したのがこの1台。

一見して分かるとおり、NZ仕込みのリアルパフォーマンスの真骨頂はエンジンチューン。
心臓に収まるのは、日本産V8セルシオ用の4リットル1UZで、ワンオフした水冷化のインマニ装備&イートン製の巨大なスーパーチャージャーをエンジンフードぶち抜きで装着!
マッドマックス級の過激路線で怪物パワーをモノにした。

異邦人的我流センスといえるブライトゴールドのボディペイントや、フレアフェンダー一体型のエアロなどは、NZ時代に手がけたハンドメイド。

帰化後にロンシャンの深リム履きやアイローネゲートなど、昭和の絶版品によるJDMテイストを融合させ、日本とニュージーランドの架け橋となるミクスチャー・マシンへと深化したってワケ。

これをマネるのはチョイと勇気が要るけど、この大胆過ぎる奔放カスタムから、日本人のカスタム旧車ファンが学ぶべき部分は大いにアリアリなのは間違いナイっスよ!!



>>母国ニュージーランドにいたころ、友人から600ドル(当時で約6万円)で手に入れたボロベースを、レストアを手始めにDIYでフルカスタム。日本上陸後はエンジンを降ろして再カスタム。腰下を割ってのエンジンリビルドや、AT→5MTへの変更なども行なっている。


>>セリカXXは、セリカスープラの輸出名でニュージーランドにも輸出されていた。一見したところ、NZ現地仕様のようだが、MA61の型式が入った車台プレートや細部の意匠は国内XXと同じ。ゆえにその昔、中古車輸出された日本仕様であることがわかる。


>>フロントスポイラーは純正品にダクト加工を施し、大味な造形のバンパーダクトも製作時にNZ現地の解体屋で調達した他車用を流用。MA63セリカXX用のTWINCAM24エンブレムはあくまでジョーク♪


>>ドアハンドルは、取っ手が上下に可動する後期純正品に交換。交換以前は取っ手が横向きだったとの話から、ベースカーは’83年型の前期最終モデルと判別できる。


>>奇抜なシルエットを担うオバフェン&サイドステップ一体整形の謎ボディキットはオーナーご自慢のDIY謹製! 海外専売のオーバーフェンダー標準仕様“Pタイプ”の純正品から複製したFRPオバフェンをベースに、手作りで自作のステップ類を合体させた逸品となる。


>>ロンシャン15インチはフロント:8.5J OUT12に、リア:10J OUT25をツライチ履き。NZから来日当初は、見慣れぬ現地アルミだったゆえ、足元センスは日本在住で習得したよう(笑)。ブレーキは前後ウィルウッドの4ポットで強化済みだ。


>>まばゆいゴールドペイントは豪州フォード純正色で、ボディのシルエットを強調すべく明るめの色を選択。リアはアイローネゲート装着のほか、後期純正テールに交換。本来ドアに備わるプレスラインもスムージング済みとなる。




>>ニュージーランドでは古いトヨタ車に日本から輸入した中古高性能エンジンをスワップするのが盛んで、UZ系V8ツインカム化はマウントキットも存在するほどメジャー。コレはヘッドチューン済みの1UZ-FE型換装のうえ、フォードSVT純正流用のイートンM112スーパーチャージャーを社外&1UZ純正マニの溶接合体で装着。インマニから伸びた4本のホースはラジエーターの冷却水を利用した過給器用のクーリングシステムとなる。




>>ナルディステアリングとブリッドのフルバケで日本の走り屋流儀を取り入れつつも、ダッシュ上に並んだオートメーターが異国情緒なレーシーさを放つコクピット。ミッションは来日後にATから5MTに換装済みだ。


>>運転席脇にはキノクニ製のラインロックを装着。前輪ロックで後輪をバーンナウトさせ、摩擦熱でトラクションを稼ぐ競技部品だ。ドラッグレースが盛んなNZ現地でのお約束〜♪


>>シームレス溶接で補強済みのフロア後席部には、移設されたバッテリーとV8心臓を司るECUが鎮座。ECUは母国ニュージーランドが誇るLinkG4によるフルコン制御となる。


>>Pタイプからの型取りでオバフェン&サイドステップを一体化したフォルムがCOOL! 足元は旧車ではデフォルトのロンシャン履きでビシッとキメている。

【画像14枚】Pタイプからの型取りでオバフェン&サイドステップを一体化したフォルム、ニュージーランドのカーガイも大好きなロンシャン履きの足元など、母国から逆輸入した後、和風カスタムに開眼したセリカXXの全容はココで明らかに!!


『カスタムCAR』2016年12月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:セリカXX/1983年型
SOURCE:Stacked! Inc.、DYNO POWER(NEW ZEALAND)、SPEED FACTOR(NEW ZEALAND)

PHOTO/南井浩孝

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