【ネジ1本までUS製を使用!】超絶カスタムを敢行するハイドロでベタ落ちのDIYシビック!!

ハイドロでベタ落ちのEKシビック

       
エンジンベイを整形してネジ1本に至るまでUS製をチョイス!
とことんこだわりぬいた超絶DIYマシンが登場!!

【画像8枚】アメ鍛15インチホイール、研ぎ澄まされた流麗なエンジンベイなど、スタンスismを感じるポイントが満載☆

USDM系のショーカーから、走りのJDMなターマックスタイル、ヤンチャな環状仕様のストリートレーサーまで、あらゆるホンダ党のシャコタンフリークを魅了してやまない’95年デビューの6代目EKシビック。
その人気ぶりは’90年代のスポコンブームの頃から脈々と続いており、20年選手の絶版車となった現在でも、第一線のカスタムベースの座は不動といっても過言ではない。

キャンディレッドのボディ、地面に吸い付くような車高でフェンダーぱつぱつのアグレッシブなセッティングでツライチをキメた足元、そして96スペックのインテRの心臓を移植したB18CツインカムのVTECモーターが収まるエンジンベイまで、DIYの域を超えた美麗なるビジュアルパフォーマンスは圧巻!

深リムシャコタンは星の数ほどいるが、渾身のショーカーフィニッシュはほんのひと握りである日本のシビックカスタム事情。
その現状に一石を投じるかのごとく、バックヤードビルドの積み重ねで熟成を極めた、日本最北のエキスパートの珠玉の愛車をここでご覧いただこう。

インターネットでたまたま目にしたアメリカ現地のシビックのショーカーに触発されたオーナーが、それまで走り屋路線でイジっていた愛機EK3をスタンス路線へとシフトしたのが5年前。

アッチ流のホンダコンパクトの美学が生んだワイヤータック&シェイブドベイによる“ビジュアルで魅せるVTEC心臓”を自らカタチにすることを決意したのだ。

可能な限りのタック&シェイブドに加え、4cmのインナーフェンダー上げやボディ同色ペイントの鈑金塗装もDIYで敢行。
エンジンルームのファブリケーションは、US現地のホンダフリーク御用達モノに徹しているのも特筆すべき点。
走り屋出身ながらも、日本のチューニングパーツをあえて避け、ボルト1本までUSモノにコダワるのがオーナーの信念だ。

そして、シャコタンメイクにおいても車高調での生足が主流の中、ハイドロを選択しているのもミソ。
エアサスではなくハイドロの理由は、ローライダーエッセンスを融合するという独自の個性を主張するためだ。

CCWのアメ鍛履きの足元も、ディープオフセットの15インチでのハミタイ同然のツラ出し&引っ張りっぷりに、往年のローライダーコンパクトをリスペクトした美意識を垣間見ることができる。

ショーユースを突き詰めたUS目線のスタンス系シビックとしての完成度の高さは圧巻!!
シビックというベースカーの勝利ではなく、愛車から伝わるオーナー自身の本気っぷりの結果である。



>>車高調整でのスラムドはエアサスではなく、プロホッパーのハイドロがあえてのコダワリ。足回りもブラックワークスレーシングのアームを筆頭に、社外パーツはUSブランドで統一。フロントフレームのCノッチやインナーフェンダー4cm上げといったモノコックへのメタルワークも介し、絶妙なツラ出しとキャンバーを両立した腹下着地を見事体現する。


>>ホイールはCCWの“クラシック5”で、F:15×10J/R:10.5Jのディープオフセット。鈑金によるオバフェンはF:25mm/R:30mmワイド化のほか、リアは45mmのアーチ上げを実施。フロントアクスルもナックル短縮をはじめとする純正品加工で、約4cmナロー済みだ。


>>ダッシュ&コンソールは黒のスエード生地を張り、フロアカーペットはアメリカ製のオーダーメイド品に張り替え。EM1型クーペSiの計器類やFG2型シビックSiのシートなど、北米仕様車の純正品もさりげなく移植されている。


>>EK9タイプR純正のリアバンパー&ルーフスポイラーをセットしたリア回り。廉価版しか存在しない北米仕様ハッチバックを意識し、ウインドーの素ガラス化にもこだわった。ハウスオブカラーのキャンディアップルレッドのオールペンは、プロの手に委ねた唯一の個所となる。


>>シビックSi本来のB16Aから、インテグラtypeRの96スペックB18Cへの心臓移植やワイヤータック&シェイブドベイは、毎年の長い冬が来るたび、ひとりでエンジンを降ろして行ってきたDIYの蓄積による産物。一昨年の冬にほかのショーカーに差を付けるべく、エンジンベイ鈑金にトライし、鉄板溶接で曲面を減らしたシャープでメリハリの効いた造形にリファインした。


>>スカンク2のスロットルボディや、ライワイヤーのハーネスキットといった現地のホンダ系ショーカー御用達のエンジンパーツも投入済みだ。


>>ウィルウッドのブレーキマスターやスピードファクトリーのタックドラジエターなど、補器類はボルトまでUSブランドで統一している。


>>まさにスタンスマシンの象徴とも言える“鬼キャン深リム系のシャコタン”を体現するEKシビック。


『カスタムCAR』2019年3月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:シビック/1997年型

PHOTO/南井浩孝 TEXT/コンヒデキ

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