【ダンロップカラーの過激エブリイ!】カプチーノ純正足回り流用のサスワークにも注目!!

       
こちらのダンロップカラーのエブリイをご紹介させていただくにあたり、
まずご注目いただきたいのが、足回りの構造上あり得ないキャンバーをたっぷりと効かせた低車高っぷり!



イメージしたのは車高を下げてタイヤを四隅に張り出したレーシングマシンのごとき”台形フォルム"で、
コーナリングでの安定性を高めるために生まれたもの。そのスタイルを商用車のエブリイに持ち込んだ1台だ。


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エブリイの足回りは、トレーリング・リンク型式で、そもそも車高は落とせてもキャンバーを付けられない構造になっている。
それに対し、「だれもやってないレーシーなスタイルを!」というオーナーの要望により、大阪は羽曳野のカスタムショップのガレージイルがカスタムを担当した。


まずは、台形フォルムの完成に欠かせぬキャンバーを付けられるよう、ダブルウィッシュボーン構造のスズキ・カプチーノからその純正足回りをごっそりと完全移植。言うまでもなく、構造がまったく違うため、移植は簡単な話じゃない。車高調の加工やアーム短縮はもちろん、それらを取り付ける場所の確保など、まさに大手術が敢行された。



ホイールはワーク・マイスターCR01(前15×10J、後15×12・5J)、タイヤには195/45と245/40という激太サイズを装着し、さらに130㎜(!)のワイトレを使って出ヅラを強烈に外側へオフセット。ワンオフで仕上げたオバフェン(前13/後15cm)がタイヤのサイドウォールにバランスよく乗るように前後12度というキャンバー角へ行き着いた。 前後のキャンバーを合わせ、オバフェンからのタイヤの見え方を緻密に計算することで、往年のレーシングカーさながらの機能性までも表現。



見た目の強烈なインパクトだけに留まらず、大加工と緻密なセッティングで作り上げたドシャコタンエブリイ。
往年のダンロップカラーも相まって、唯一無二の昭和レーシームードを醸し出す1台となっている。

『カスタムCAR』2020年12月号掲載
BASE CAR:エブリイワゴン 2008年型
SOURCE:ガレージイル

PHOTO/南井浩孝 TEXT/岡本 晃

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