真っ先に目に飛び込んでくる赤基調の箱ペイントは、運転席側に“鳳凰”、助手席側には“龍”を描いている。バックの赤とメインの白以外はあえて色を抑えてあり、それがかえってこの作品のインパクトをより強烈なものにしている。エアブラシ平山の手による勢いのあるタッチもモチーフとよくマッチしており、見事な出来映えだ。
飾りのほうも前衛的なパーツを多投し、ペイントに負けず劣らずの勢いを感じさせる。特にキャブ上に並べられた4発のロケットは圧巻のひと言。それぞれの先端部分にはストロボライトを4発ビルトインしていて、ナイトシーンでは、強烈な光の束が観る者を圧倒する。
バイザーは平型、ミラーステーは角おこしパイプ2本仕様を採用。ミラーステーには巨大なバスマークと連結された大型のブレ留めを装備する。ミラーステーと同じく菱形棒チップを採用したこのブレ留めは、単なる機能パーツにとどまらずアートパーツとしての役割をしっかり果たしている。
そして、キャブボトムには低く構えたラッセルもどしバンパーを配置。サイドのスリットがシャープな印象を強調し、トップパートとともにアグレッシブなイメージを植え付けている。
ほかにも100個以上採用されたマーカーや、アンドンを装備したフロントフェンダーなど、見どころは数多い。今後はキャブを箱ペイントと同じ赤で塗装にするなど、さらにインパクトのあるクルマにしたいという。進化を遂げて、再びこのコーナーに登場してくれるのがとても楽しみだ。
【写真7点】抜群の注目度を誇る仕事車エルフ!カミオン2008年4月号トップアートをもとに再構成