大ぶりなステンレスパーツで大胆にキャブ周りをアートアップしたクレーン車だ。オーナーは「クレーンは前にはまわせませんよ」と笑いながら話す。
数ある大型パーツのなかでもひと際異彩を放っているのがシートキャリアだ。巨大なサイズとともに、筒出しや8角テールを使ったデザインが観る者の視線をクギ付けにする。筒出しは使う場所によってサイズや形状に工夫が施されるなど、ディテールまでしっかりと作り込まれている。
シートキャリアのサイドには、大型のロケットを装備する。先端部には8角テールが仕込まれており、シートキャリアとの統一感はバッチリだ。また、パンチングステンレスで仕上げられた側面にはマーカーが内蔵され、美しいナイトシーンをみせてくれる。 さらに山舟型のバイザーがトップパートの迫力を増幅している。そのバイザーは前面にパンチングステンレスをあしらった逸品で、内部にはLEDを仕込んでナイトシーンへの備えも抜かりはない。その下には20連の筒出しが並ぶという豪華さを誇り、豪快に張り出したミラーステーとともに、このクルマの大きなみどころとなっている。
そして、トップパートに負けず劣らずの迫力をもっているのがラッセル戻しバンパーだ。幅、長さ、厚みと、どれをとってもビッグサイズだが、実は大型車用のパーツをそのまま取り付けているのだ。さらに宣工芸製の美麗アンドンを組み合わせることで華やかさをも獲得している。鉄仮面グリルも装備され、攻撃的なフロントマスクを形成しているこのクルマ。今後はペイントやサイドバンパーなどをプラスしていきたいと、さらなる進化の構想はふくらんでいる。
【写真6点】クレーンを前方に回せないほど華やかに飾るキャブ周り!カミオン2008年7月号トップアートをもとに再構成