クルマにバイク、自転車や除雪機、さらには年代物の発電機まで、ホンダ製品がズラリと並ぶ壮観な光景はファンならずとも圧倒される。
誤解を恐れずに言えば、新潟で出会ったその人は日本一のホンダマニア。これほどのコレクションを揃える愛情と情熱に敬意を表したい。
【北陸の地に棲息する、ホンダ車のカリスマ Vol.3】
【2】から続く 1980年代から1990年代前半までの車歴をザッと振り返ってみると、初代シビック以降、バラスポCR‐Xを2台、3代目プレリュードの限定車、2代目レジェンド、ビートなどが名を連ね(途中、日産・ラングレーやトヨタ・スプリンターを挟む)、その後もホンダ車が続く。しかし、この頃はまだ乗り換えや多くても2台態勢で、コレクションはしていない。
現在のように多くのホンダ車を手元に残すようになったのは、約18年前にさかのぼる。秋田県の友人の紹介でバラスポCR‐Xの後期Si(ブラック)を譲り受け、懐かしのバラスポを約2年かけてフルレストアするのだが、それは困難な道のりだった。というのも、「その当時から部品の供給が減ってきていて、レストアや維持管理に不安を感じました」とオーナー。しかし、このことが転機となった。「部品を調達するためにあちこち声を掛けたことがきっかけで、バラスポはもちろんですが、古いホンダ車の話が集まるようになりました。『こんなクルマあるけどどう?』って言われると、ついつい……。いざ手元に来るとキレイにしてあげたくなってしまって」と、これほどまでのコレクターになったきっかけを話す。
>> 【画像36枚】Garage 02の独立した右側は手前にビート、奥にワンダーシビックが。壁には各車のマフラーも見える【Garage 02】左側2列分には、手前にプレリュードとシティターボⅡ、奥にワンダーシビックとレジェンドが並ぶ。ガレージのサイズが大きいため、4台が収まっても前後左右ともにゆったりとしたスペースがある。ガレージ内はロフト形状になっており、上段には希少なパーツやカタログなどを所蔵。「ホンダ車はとにかく部品の入手が困難です。なので、何か見つけたらすぐに手に入れるようにしています」。
【4】に続く初出:ハチマルヒーロー 2016年 9月号 vol.37
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
北陸の地に棲息する、ホンダ車のカリスマ(全4記事)関連記事:ホンダ 【1】【2】から続く