多趣味な人は世の中にたくさんいるが、そこにコレクターの志向が加わると、物があふれてしまうことは明白だ。今回のオーナーはクルマ、バイク、オーディオ、ミニカー、コミック、自転車、そしてファッションなど、時代とともに趣味が増加。それぞれのアイテムを集めることにも熱心だったので、すごい数のコレクションがたまった状態。それはお宝の山なのだ。
【 いくつもの趣味を深く楽しむオーナーならではのお宝ガレージ Vol.3】
【2】から続く 現在、趣味のクルマは14台所有。この記事の中に写っているもの以外に、ホンダS660、スバルインプレッサWRX、そして本誌前号で掲載したケンメリ・スカイラインワゴンなどを持っている。そのラインナップを眺めてみると、オーナーはスポーティーなドライビングが楽しめるクルマが好きだということがよく分かる。スポーツカーから軽自動車まで、車格が違うことなどお構いなしで、好きな志向は一貫している。そこが潔く感じられるのだ。
「私はホンダビートが一番好きなんです。20年くらい前から赤のビートに乗っていて、いろいろ社外パーツを取り付けたりして楽しんでいたのですが、3年ほど前にもらい事故に遭ってしまいました。でもビートのことを深く思っていると、いろいろな情報が集まってくるものですね。部品取り車を手に入れたので、赤はそのうち直そうと思っています。それ以外にも『未登録のビートを買わないか』という話が知り合いを通じて舞い込んできたり、そうしたありがたい縁も楽しいですね」
趣味もうわべだけで向き合うのではなく、真剣に考えていると、同好の仲間などからいい話が届く。旧車イベントで会った他のオーナーからも、旧車が自分のところに集まってくる理由について同じ話を聞いたことがあり、まさにオーナーの膨大な趣味のコレクションも同じなんだと納得できた。
この「ヒーローの棲むガレージ」は、旧車が収まるガレージの内容を解説することが過去の記事では多かったが、今回はだいぶ雰囲気を変えて、趣味を楽しむ空間として取り上げてみた。
>> 【画像20枚】メーンガレージの中、壁面いっぱいにコミックの書棚が据え付けられている。これらのコミックはクルマ、バイクマンガだけというこだわりよう>> 別の場所に借りている第2ガレージ。ここには1990年式フェラーリ348tb、1989年式ミニ1000、1992年式スズキカプチーノ、1991年式ホンダビート、1993年式ロータススーパー7などが収まっている。オーナーは車格に関係なく、スポーツモデルが好きなのが分かる。
>> 第2ガレージの中をよく見てみる。ホンダビートには思い入れがあり、ここには部品取り車も含めて3台を保管。ちなみに一番奥の赤は、走行47kmという逸品だった。
>> カプチーノやスーパー7など、走りに刺激のあるクルマを集めている。
自分の好きな趣味に打ち込むためにも一生懸命に取り組む。多趣味を続けるためには、それなりの覚悟が必要なのだ。オーナーの弾ける笑顔は、そのあかしだ。
GARAGE DATA
所在地 兵庫県
構造 鉄骨構造
面積 約60㎡ほか
築年数 20年
建築費 不明
収蔵車 1976年式フェアレディZ・フェラーリ250GTOレプリカ、2002年式ポルシェ996ターボ・ハイパフォーマンス・エディション、1993年式マツダAZ-1 ほか
初出:ノスタルジックヒーロー 2017年12月号 Vol.184
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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