トヨタ1600GT GT4【1】トヨタ2000GTの弟分。プロトタイプからツーリングカーレースで大暴れ!

レースカーの1600GTを 公道仕様にデチューン

       
コロナ1600をベースに開発されたトヨタ1600GT。ここで紹介するのは、岡山にある旧車ショップ「クラブスポーツ」の古泉晃代表のオーナーカー。ロータス、ポルシェ、フェラーリなど、世界の名だたるスポーツカーを乗り継いだ末にたどり着いた今の愛車。古泉さんは「走らせる面白さは、文句なく一番」と断言する。

【1967年式 トヨタ1600GT GT4 Vol.1】

【画像23枚】ボディを貫通するブリーザーホースは燃料タンクのエア抜き用。この1600GTが本物のレースカーだったあかしだ

 販売期間1年と2カ月、生産数2222台。1967年に登場した「トヨタ1600GT(RT55)」は、往年の国産スポーツモデルの1台。ボディは3代目コロナHTをベースに、各部を強化。エンジンは、コロナ1600Sに搭載された1.6Lの4R型をベースに、ヘッドをヤマハがDOHC化して性能向上を図った9R型を搭載する。最高出力は110ps/6200rpm、最大トルクは14.0km‐m/5000rpm。トヨタが世界に誇る日本初の本格スポーツカーであるトヨタ2000GTの弟分と呼ばれるにふさわしいハイスペックを誇る。

デビュー前のプロトタイプとなるRTXは、サーキットで華々しい活躍を見せる。66年の参戦以来、ツーリングカーレースでは大暴れし、当時最速だった格上のスカイライン2000GT-Bを打ち負かした


>>コロナをベースに開発されたトヨタ1600GT。大きく張り出したフェンダーはオーナーの大のお気に入りポイント。ちなみにルーバーダクトはGTだけが装備する。 
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主要諸元 SPECIFICATIONS
1967年式 トヨタ1600GT GT4

■ボディ:アルミ製ボンネット&トランク、アクリルウインドー(左右、リア)、レース用安全燃料タンク
■︎エンジン:9R型(1740㏄)、ハイコンプピストン
■吸気系:ソレックス44PHH
■︎排気系:φ42.7mmタコ足+φ50mmマフラー
■点火系:セミトランジスターイグニッション
■冷却系:レース用オプションオイルクーラー+オイルポンプ追加
■駆動系:純正4速、LSD
■︎サスペンション:(F)コニ、強化スタビ、延長ロワアーム (R)TRD+レース用
■︎ブレーキ:(F)SR311用キャリパー+14インチディスク (R)アルフィンドラム
■タイヤ:ヨコハマ アドバン・ネオバ 185/60R14
■︎ホイール:RSワタナベ F:6.0J×14 6.5J×14
■︎インテリア:オートルック・ バケットシート、4点式ロールバー

【2】へ続く

初出:ノスタルジックスピード vol.024 2020年4月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1967年式 トヨタ1600GT GT4(全5記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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