【刑事ドラマ旋風】『特捜最前線』6人の刑事の活躍を支えた、4世代にわたるスカイライン|日産 スカイライン 2000 GT-E・S【1】

日産 スカイライン 2000 GT-E・S

       
【80年代 刑事ドラマ旋風 日産 スカイライン 2000 GT-E・S vol.1】

 1977年4月から87年3月までの10年間に渡り放送されたドラマで、「太陽にほえろ!」と並んで、この時代を代表する名作。それが「特捜最前線」だ。本誌読者にはなじみが薄いかもしれないが、哀愁漂う旋律とギターの調べにのった主題歌「私だけの十字架」を聞けば、記憶のトビラが開くだろう。
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 ドラマのコンセプトは「頭脳と行動力を駆使して多発する凶悪犯罪や難事件に挑戦する6人の刑事の活躍物語」。特捜最前線は、太陽にほえろや絶大な人気を誇る西部警察のような、犯人を殴り倒したり刑事が殉職する過激な描写や、銃撃戦&カーチェイス、爆破シーンを多用する派手な演出はほとんどない。発砲シーンすらまれだった。反面、捜査や刑事間の衝突、不条理の糾弾、人情といった側面を重視。地味だが内容が濃く、大人がじっくりと見て楽しめるという点で他ドラマと差別化されていた。

 前述のように、特捜最前線は派手なカーチェイスやカーアクションはほぼ皆無と言っていい。なので、特定の車種がそれほど記憶に残っていないかもしれない。むしろ番組スタート時から使用され、このドラマの特色だった専用ヘリコプターのほうが印象深い。とくに最初期では毎回のように登場し、犯人追跡や事件現場への移動などメーンとなるシーンでは必ずと言っていいほど使われていた。これほどヘリを使用したのは、特捜最前線のほかには後の西部警察、ゴリラくらいだろう。
【画像16枚】フューエルリッドはボディサイドではなくトランクフード側に設置。これはレストア時に新品パーツを手に入れたという希少なパーツ。4本スポークの革巻風ステアリングは純正品で、40mmの調節機能やパワーステアリングの採用が当時としては先進的だった



>>特捜最前線に登場していた前期ジャパンは4ドアのイエローボディで、まさにこの個体と同じ。また、後期ジャパンも使われており、そちらはシルバーだった。この個体は約20年前にボディを修復し、オールペイント。そのときにフロントバンパーは新品部品に交換。ヘッドライトはHIDに変更。シビエのフォグランプは純正オプション品だ。



>>リアバンパーもフロント同様に交換。20年前はまだ新品パーツの入手が可能だったそうだ。

【2】へ続く

日産 スカイライン 2000 GT-E・S(全2記事)
初出:ハチマルヒーロー 2017年9月号 Vol.43

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:KIYOSHI ICHIKAWA/市川潔

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