SUVに主役を奪われそうでも、何がなんでも3ボックスのセダンであり続ける3シリーズはLMにそっくりだ。伝統工芸品だからといって、決して最先端のテクノロジーを持っていないわけではないし、懐古主義に終始するわけでもない。LMは常に前を見据えている。だからこそ両者は、今もなお抜群の親和性を持っているはずだ。
と、思っていたらまったくその通りだった。気鋭のプロショップであるSSクルーがサラっと履きこなすG20型320i MスポーツのLMを見て再確認する。姿カタチは不変であっても、ダイヤモンドブラックのディスクにブラックブライトダイヤカットのリムがもたらすコーディネートはとても新鮮だ。BBSの伝統芸であるクロススポークとピアスボルトとで構成される無骨さと、その色味がもたらすエレガントな雰囲気とが同居する。
サイズは前後とも20インチ。フロント8・5J、リア10・0Jが違和感なくフェンダー内に収まる。自動車開発の現場でホイールは大径化の一途をたどるが、いかに大きくなっても違和感がないという意味でもLMのデザインは秀逸だ。何しろBMWのSAV(SAC)勢にだって似合うほどである。
500psを超えるような最新のM4/M3だって難なく受け止める強度や剛性、信頼耐久性を兼ね備えていることもまたLMの魅力だ。それは先に述べたチューナーが証明している。最新の1ピース勢に比べて軽量性能こそ敵わないが、手に取るように伝わる圧倒的な剛性感はLMならではのもの。先に述べた国産チューナーの言葉が少しだけわかったような気がした。ここにマルチピースホイールの、ひとつの究極があると断言したい。
>>BBS LMを装着したSS CREW BMW 320i M SportBBS LM SIZE&PRICEhttps://bbs-japan.co.jp/products/1104/【画像4枚】BMW 320i Mスポーツに装着された2ピースホイール BBS LMhttps://bbs-japan.co.jp/https://sscrew.net/初出：BMW STYLEBOOK 2022
