【ネオクラバックドクラウン!!】70'sローライダー風味のアメリカナイズドな艶姿にリノベされた6代目S110系クラウン

純正スタイル生かしのバッグドスラミンでクールに仕上げた6代目S110系クラウン

       
和製アメカジな個性で魅せる! ネオクラ昭和クラウン不変の魅力

【画像11枚】ストックの輪郭を生かしつつ引き算メイクで端正にアレンジしたフォルム、代用アメ車テイスト香るべったり車高のクレーガー履きの足元、信頼性重視の堅実な作りがウリのバッグオーバー式のエアサスなど、気になる詳細はココから!! 

5代目80系から加わった4ドアハードトップがハイオーナーカーの主力となり、従来の4ドアセダンは法人ユーザーや公用車向けに位置づけられたのが昭和50年代から平成初頭までのネオクラ世代クラウン。

なかでもイカつい顔面から通称「鬼クラ」とも呼ばれる’79年デビューの6代目S110系は、ハードトップ系とセダンそれぞれのキャラクターが異なるボディデザインによって明確化された世代だ。

カスタムの見地においても両車で方向性は大幅に異なり、ゴージャスなハードトップは歴代最後の2ドアも含め、街道レーサーやハイソカーなどヤンチャ系のスタイルが現役当時からのテッパン。

地味でコンサバなセダンは、イジる素材として人気ゼロ同然だったが、極上の中古が底値で買えた’90年代を境に、S40〜50系クラウンの後釜的な国産アメリカンカスタムのエントリーモデルとして価値が見いだされている。

そんな代用アメ車カスタムのトラッドな優等生スタイルにふさわしいスタイルで、 希少ベンコラMT車の2000スーパーサルーンがベースとなるのがこのオーナーの愛車。

鉄バンパーでメッキモールを多用した5ナンバー車の上級グレードを土台に、外装はドアミラー化とスムージングを軸に、マイルドカスタムをくまなく投入。

エアバッグサスでべったり落としたスラムド車高と、クレーガーS/Sのメッキホイール+スキニーリボンタイヤのオールディーズな足元の組み合わせにより、70’sローライダー風味のアメリカナイズドな艶姿に見事リノベされている。

ベース車持ち前の和風ムードは払拭しつつも、110クラウン本来の味わいは損なうことなく、クリーンに仕上げているのも実に好印象。
国産オールドカーを古着感覚でカジュアルに乗りこなすCOOLなお手本なのは間違いナシだ。



>>グリルは真ん中の王冠バッジを削り取って再メッキを施した逸品。ライトベゼルとコーナーレンズのフチはボディ同色化し、グリル部が太いボンネットモールも均一の厚みに変更済み。クリアのバンパーウインカーは社外の当時物だ。


>>フェンダーミラーから、ムーンアイズGTドアミラーへの変更は不変の定番ナリ!!


>>ボディカラーはメタリックの調合を増やした、元の純正色より濃いめのブラウンメタで全塗装。メッキの鉄バンパーに備わるゴムモールを外して穴埋めし、トランクリッドのガーニッシュモールも除去してシンプルなリアビューを演出している。フロントフェンダーのグレードエンブレム部分にはフレイムスペイントをプラスした。


>>純正フェンダートリムのクロームメッキとバランス良好な足元は、クレーガーS/Sの14×6Jに、シュアトラックの175/70ホワイトリボンの組み合わせ。ほかにもレストカスタムした飾り鉄チンの純正品と社外17インチアルミを所有し、スニーカー感覚の履き替えを楽しんでいるそう。


>>エアサス装着は地元の「スピードショップFIX」に依頼し、前後サスのコイルバネの位置にベローズ型エアバッグをマウントしている。


>>トランク内のエアタンク脇のスパイダー製のコンプレッサーや室内の機械式コントローラーなど、ハイテク皆無のベーシックなパーツチョイスにコダワることで信頼性を高めている。




>>コラムMT+ベンチシートの6人乗りで、ダッシュはタコメーターなしの角型メーターと、昭和の黒塗りハイヤー同等のインテリア。ムーンアイズの“カリフォルニアメタルフレークステアリング”とクラウンの王冠マーク入りのロケットファクトリー製ビレットシフトノブが違和感なく溶け込んだカジュアルムードが印象的だ。




>>ドア内張りの木目トリムやリアトレイの純正オプションの空気清浄機には、フレイムス柄のアクセントをプラス。しかも、ピンストライプはオーナー直筆なのに驚きだが、本人いわく「フレイムスしか描けませんけどネ(笑)」とのこと。


>>先進的なゴージャス感を表したハードトップ系とは対照的に、歴代譲りの保守的な高級感を継承した’79年デビューの6代目S110系のクラウンセダン。現車は5ナンバー枠の上級版スーパーサルーンのガソリン車で、エンジンは直6 SOHCキャブ仕様のM-U型を搭載。新車当時は法人向けや公用車の需要が高かったモデルとなる。

【画像11枚】ストックの輪郭を生かしつつ引き算メイクで端正にアレンジしたフォルム、代用アメ車テイスト香るべったり車高のクレーガー履きの足元、信頼性重視の堅実な作りがウリのバッグオーバー式のエアサスなど、気になる詳細はココから!! 


『カスタムCAR』2022年3月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:クラウン(MS110)/1980年型
SOURCE:スピードショップFIX

PHOTO/佐藤亮太 TEXT/コンヒデキ

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