【70ランクルトラックにこんな仕様あったっけ?】バンのリアフェンダーアーチの立ち上がり直前でボディをカットした謎のピックアップオフローダー爆誕!!

ボディをカットし、謎のピックアップオフローダーとしてカスタマイズされた70ランクル

       
希望を満たす最適解は70ランクルバンをぶった切った夢のエクステンドキャブ仕様!!

【画像8枚】バンベースとは思えない完璧なトラックメイク、伸び方向に重点を置いたガチンコクロカン足、国内にも海外にも存在しないエクステンドキャブなど、ロックでの走破性を求め行き着いたピックアップ化の全貌はココをチェック!!

現在もクロカンシーンで絶大な人気を誇るランクル70シリーズ。
1984年にデビューし、1度のマイナーチェンジのみで、20年もの間販売され続けた大ベストセラーだ。
その人気を背景に、30周年を記念して再販されたのが今回の主役となる。

ちなみにこの復刻版には、バンとWキャブのピックアップが用意され。海外仕様にはシングルキャブもあるが、エクステンドキャブはメーカープロダクツとして存在しない。
が、今回紹介するのはそのエクステンドキャブだ!

架空の仕様を作り上げてしまったのは、スタイリストとして活躍するオーナー。
スマートなファッション業界に身を置きつつも、泥臭さ&油臭さ全開の強烈ピックアップに変身させ、なおかつ、ロッククローリングで使い倒すツワモノだ。

製作はラダーフレームの利点を生かしたカスタムワークを実施。
具体的には、バンのリアフェンダーアーチの立ち上がり直前でボディをカットし、バックパネルの取り付けとルーフを成型。
その位置に合わせてボディマウントを作り直し、後端にはスチール角材でベッドを新設するというチカラ技となる。
しかも、溶接初挑戦ながら、オール自作でのプロジェクトというから、その思い切りも驚異的すぎる。

ランクル70は、シングルキャブもWキャブもホイールベースが長く、ロッククローリングでの使い勝手はイマイチ。
だからこそ、ホイールベースのやや短いバンをぶった切るという暴挙に出たわけだ。

ちなみにエクステンドキャブは、「シートをリクライニングさせたい」という快適性最優先のこだわりから。
この選択が功を奏して絶妙なスタイリングが完成。
世界で唯一のショートホイールベースピックアップa.k.a.70エクステンドキャブという最強モンスターが生まれたのだ!!



>>正体不明な装いながら、バンベースとは思えない完璧なトラックメイクに目を引かれる。しかも、オーナーは溶接初挑戦ながらオール自作でのプロジェクトというから、これまた驚きだ!


>>クロカン用としてボディの幅を少しでも詰めたかったため、フロントフェンダーのナロー化とともにベッドサイズも最小限になるように計画。長さも「フレームエンドまで」と流動的に設計しつつ、角パイプを使って完全自作している。


>>フューエルリッドはベッド下にパイプを引き出し、スタントのキャップをセット。溶接などはスタイリストの仕事と関係がないように思えるが、アクセサリーなどの小物製作などで技術が生かせるのだとか。


>>キャビンは純正パネルを極力生かしながら、ルーフエンドなどを成型し直している。リアウインドーは防水仕様の帆布にビニールを圧着し、ミシンを使って自作した力作。マジックテープで脱着も可能なため、開放感も満喫できる。




>>キングのショックをセットするアッパーマウントは、溶接を覚えたてのころ一番厚いスチールプレートで自作したもの。現状では外径39インチのタイヤを履いているため、ボディリフトなしでもロードクリアランスはバッチリ。このセットでどんなセクションも抜けられる。


>>シートはレカロのリクライニングモデル。広いキャブのおかげでリクライニングができ、ポジションの自由度もアップした。悪路使用で汚れても問題ないエプロンを装着し、ポケットには工具を収めて実用性も抜かりなし。


>>オーバーハングを極力抑えたフロントガードやパイプフェンダーもすべて自作。フロントフェンダーも純正のワイドフェンダーから、自作のナローフェンダーに切り替えてボディサイズを縮小している。タイヤは39インチで、サスの縮み側を抑制するため、ボディリフトなしの自然なスタイリングを作り上げた。純正の角目ヘッドライトから丸目ライトに変更しているのも、正体不明感を高めるポイントとなる。

【画像8枚】バンベースとは思えない完璧なトラックメイク、伸び方向に重点を置いたガチンコクロカン足、国内にも海外にも存在しないエクステンドキャブなど、ロックでの走破性を求め行き着いたピックアップ化の全貌はココをチェック!!


『カスタムCAR』2022年2月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:ランドクルーザー 70シリーズ バン/2015年型

PHOTO/藤井元輔 TEXT/渡邊大輔

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