【もしもタコマのバンがあったなら・・・】ライトエースノア転じて仮想タコマバン化け!

       
「カスタム」とは、既存のモノとは異なるなにかを求めて唯一無二のオンリーワンを作り上げる行為ナリ。そんな行為自体の原点を思い起こさせてくれるのが、このライトエースノア。このクルマのスゴいところは、市販パーツを一切使わずFRPを駆使したワンオフカスタムをフル投入して押し切ったことに尽きるのだ。



>>【全画像7枚】タコマに似せていく妙技をチェック!

そもそものきっかけは、ビルダーでありオーナーが、ライトエースノアのヘッドライトの形状を「コレってタコマのライトに似てんじゃね!?」と思ったところから。そこから“もしもタコマにバンモデルが存在したら?”という仮想カスタムアイデアが脳裏に浮かび、ミニトラック界の人気モノ、タコマのルックスを盛り込もうってヨコシマな発想がムラムラと巻き起こったのだ。そしてなによりラッキーだったのは、オーナー自身がFRPを扱う本職のプロゆえ、すべてのパーツを自作できたこと。つまり、頭に浮かんだカタチすべてを自力でハンドメイド・カスタムしたのである。



さて、ネタ元であるタコマをトレースしたのはライトエースノアのライトにマッチするようワンオフしたタコマ風グリルや、本物のタコマのテールを一見するとすんなり収めた風なリアビュー付近。しかし、それとて高度な技術やデザインのデフォルメが必須なのは想像に難くない。



フロントボンネット製作やリアピラーの鈑金加工、スムージングといった一連の作業はもちろん、カスタム魂に火が点いたイキオイで、スライドドアのスーサイド化まで投入! ストックのドアを加工するのではなく、ドアを丸ごとワンオフしたという作り込みは脱帽必須の本気っぷりなのである。そんな超絶な内容を、あくまでストックの外観を装ってサラリとやり過ごす。これぞ究極の自己満足にしてカスタム本来の姿ナリ!



ベース車は今はなきライトエースノア。特に思い入れがあったワケではないが、ヘッドライトの造形がなんとなく「タコマ」に見えたから、って理由からゲット&カスタムに着手。本職のファイバー職人の技術を駆使しまくり、オリジナルデザインを構築したおかげで、タコマオマージュの正体不明グルマが完成したってワケ。




『カスタムCAR』2017年5月号掲載
BASE CAR:ライトエースノア 1997年型

PHOTO/箱崎太輔

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