【22インチ履きでグランドスラム】巧みなボディワークによる“着地を超えた着地感”の正体とは?

チャネリング&フレームワークでボディ着地を果たした200系スーパーロングのリアビュー。日本車離れした巨体を誇るハイルーフのスパロンは、スラムドスタイルもナローやワイドミドルとはひと味違う超ド迫力!

       
チャネリング&ハードなフレームワーク、足回りの大加工による6インチ以上の超絶ローダウンで「22インチ履きのボディ着地」を実現したスーパーロング。

より低さを強調する視覚トリックとして、まず行われたのがシボレー・エクスプレスのリアステップバンパー移植。低く構えたフルサイズトラック用バンパー特有のデザインと、テールランプ&ナンバーポケットの下方向へのリロケートが相まって、理想的なロースタイルのリアビューに仕上げた。

アイポイントの下がったリアビューに合わせ、次の段階として行われたのがシボレー・シルバラードのフロントバンパー移植だ。当然ポン付けできるシロモノではないため、スチールバンパーにプレス&曲げ加工を施してハイエースのボディと幅を合わせ、上下の樹脂部分をワンオフで成形。全下げ時にバンパーが着地する位置を計算してセットした。

苦労の末に装着したシルバラードバンパーに対し、ヘッドライト&グリルも約50mm下側にリロケート。それに伴い、ボンネットとコーナーパネルも悟られぬように鉄板で下方へ50mmも延長して、ライト&グリルへの滑らかなラインを作り出し、ハードカスタムながらどこにも破綻のないスマート&スタイリッシュな個性派フェイスを完成させた。

チャネリング&フレームワークという物理的アプローチに加え、フロント&リアビューを構成するバンパーやグリル、ライト類などの主要パーツを下方向に集約することで“より低く見せる視覚効果”までゲットしたこのクルマ。 “スラムドスタイルを極めた歴史に残るスパロン”として、200系カスタム界で末永く語り継がれていく1台だ!

【画像9点>>着地スパロンのディテールをCHECK!!】



>>フロントバンパー位置に合わせてヘッドライトやフロントグリルも下側に移設され、ボンネットやクォーターパネルも延長。そんな大加工からは想像できないほど、ナチュラルな純正風デザインに仕上げているフェイスが最大のポイント!



>>立体感のある薄型デザインのシボレー・エクスプレス純正ステップバンパーが、ボディの低さをより一層強調。下方向にリロケートしたテールランプ&ナンバーポケットとのバランスも完璧。



>>「長さ」と「低さ」が際立つスーパーロングならではの激低サイドビュー。しかも、このクルマはエアロレスどころか、サイドシル(サイドボディ下側のミミ部分)もカットされ、文字どおりの“完全ボディ着地”を果たす!



>>あえてペイントには手を加えず、ストックライクなモノトーンボディを維持する。というのも、一見“ただの超絶着地”と見せかけておいて、実は“さらなるトリックカスタム”で「着地以上の激低感」を示すため。見比べたときの衝撃をより加速させる味付けにするためだ。



>>チャネリング&フレームワークでボディ着地を果たした200系スーパーロングのリアビュー。日本車離れした巨体を誇るハイルーフのスパロンは、スラムドスタイルもナローやワイドミドルとはひと味違う超ド迫力!



>>チャネリング&エアサスによる約16cmのロワードでエアロレス&22インチ履きの“究極スラムドフォルム”を実現! 巨大なハイルーフのスーパーロングだからこそ、ボディ着地のインパクトも絶大だ。




>>インテリアはラグジュアリーイメージでトータルコーディネート済み。セカンドシートにはホットホイールズ製のオットマン付きキャプテンシートを2脚セットして、カーゴにはL字ソファとしても使えるワンオフベッドキットを装備する。


『カスタムCAR』2018年1月号掲載
BASE CAR:ハイエース・ワイドボディ・スーパーロング 2008年型

PHOTO/南井浩孝、佐藤亮太 TEXT/岩田一成

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