【ポリッシュ仕上げの美麗3S-GEを縦置きでズドン!!】走りよし見た目よしの“ブラックマスク"

       
一世を風靡した初代セリカ(ダルマセリカ)の系譜を受け継ぎ、スペシャリティカー大豊作のハチマル世代の中でも、トヨタ人気を牽引していたセリカ。しかし、今となってはその人気の中心はダルマセリカ、もしくは、上級モデルのXXのどちらかだ。特に販売時期をセリカXXと同じくした3代目セリカは、その影に隠れ今ではレアな存在になりけり。しか〜し! 捨てる神あれば拾う神あり。“ブラックマスク”とも呼ばれるベースは、オーナー自ら「ほかにはない、おかしなフォルム」と語るも、その個性的なデザインは磨けば光る逸材だったのデス!



これまでAE86に92後期のエンジンを載せたり、スーチャー仕様にしたりでドリフトを嗜んでいたオーナーは、“他にはない個性”と“リトラライト”を求めて、AA63セリカ4気筒クーペに乗り換え。手始めに元々搭載されてる4AーGをターボ化。その後、排気量アップを求め、3S載せ換えを敢行した。



で、エンジンの載せ換えにもコダワリ満点。イマドキの3S換装というと、アルテッツァのBEAMSを利用するのが一般的。しかし、美観を重視し、MR2などに採用されている横置きエンジンを縦置きでブチ込もうと目論んだからさぁ大変。マウント加工やマニホールド関連の作り替えからフロアの逃げ加工など大工事。さらにエンジン移植に加え、ドリフトが楽しめるように、ワンオフの削り出しカムを組み合わせながら吸排気も完璧にセット。ミッションにはストックパーツのクロスミッションを組み込むことを前提に、GX系の5速MTに交換。足回りも切れ角アップのためのワンオフナックルや、リアのキャンバー補正などのセッティングもぬかりナシだ。



マイナー車だからといってナメんじゃねぇ! 徹底したバージョンアップで生まれ変わったハチマルが究極にアツイ!

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【『カスタムCAR』2017年12月号掲載】

BASE CAR:セリカ クーペGT-R 1985年型
協力:STRANGE  www.strange-drive.jp

PHOTO/藤井元輔 TEXT/渡邊大輔

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