北海道の老舗アートトラッククラブである羽衣会・会長の愛車は、筒出しや抜き加工を施したボリューミーなパーツ類を駆使して、抜群の完成度を獲得した秀作車だ。
高さをたっぷり取ったシートキャリアは、上段がパイプ加工、中段に4段ハチ巻き、下段はアンドンという構成。カラフルなアンドンが華やかな雰囲気を好演出している。またアンドン内部にはLEDを採用しているのも、大きな特徴といえる。
バイザーは前面に6角筒出しをズラリと並べた平型タイプ。ダイヤカットのアクリル板の内部には赤と青のLEDが仕込まれている。コンビネーションされる6角断面のミラーステーは、抜き加工されたうえに蛍光灯とLEDをインストールして電飾ボックス化した逸品。キャブトップを豪華に飾り上げる大型パーツ群が披露するナイトシーンは、ファン必見のイリュージョンだ。
クルマに安定感と迫力を与えているアンダーパートは、ラッセル戻しのフロントバンパー、4段仕様のサイドバンパー、オーバーフェンダー風の前後フェンダーと、ボリューム感たっぷり。重量感あふれる仕上がりで、ワンクラス上の迫力をプラスすることに成功している。
そして、ハンドメイドで平ボディから箱車へと変貌した箱の前には、迫力あるサウンドを響かせる煙突マフラーがそびえ立つ。バタフライ式の切り替え装置が装備されており、必要なときにはノーマルマフラーに変更することも可能だ。 ビッグクラブの会長という重責を担いながら、愛車をハンドメイドでここまで飾り上げた。名実ともに北海道アートをけん引する一人と言えるだろう。
【写真6点】ハンドメイドで平ボディから箱車へと変貌。カミオン2010年1月号トップアートをもとに再構成