鉄クズを積んで東海〜北陸〜関西〜中国エリアを航海するグレートの福井興業は、極上フルメッキキャブ+秀作パーツで異彩を放つ個性派トレーラヘッドだ。
贅の限りを尽くしたキャブ回りは、見る者の驚嘆を誘うに十分。ドルフィン初期型の単車グリルに、バスライト×赤塗りベゼルで大胆なイメージチェンジを図ったフロントマスク、それに傾斜を立て気味にしたラッセルバンパーが、文句なしの個性をアピール。ウイングマークと弁当箱のコンビネーションも雰囲気満点だ。また、曲げパイプを多投した鳥カゴや、丸棒のアレンジが冴える舟型バイザー&ミラーステーなど、キャブトップにも、オリジナリティに富んだ大型パーツを豪快にラインナップ。フロント、ドア、リアのガラスには、現在は製造していない「上下ぼかし入りガラス」を採用している。
そのほか、河合工芸がこしらえた寝台窓や、イカリ模様を配した丸アンドン、ゲタのペイントをあしらったステップ回りと、キャブ側面にも多彩なディテールメイクを実施。さらに、長さ12ⅿを誇る台車のケツブタには、アトリエホンダが手腕をふるった筆描きペイントが席巻。「打ち出の小槌」と粋な名文句で、存在感をアピールしている。
【写真6点】極上フルメッキキャブ+秀作パーツ。カミオン2012年7月号トップアートをもとに再構成