水没した2台のトヨタ2000GT。後期型は内装がほぼ完成、エンジンも美しく組み上がった【4-1】ニッポン名車物語 復活編 第四話

新車以上の仕上がりといえるドア内張り

       
水没した2台のトヨタ2000GTのうち、比較的状態のよかった後期型は、板金塗装の必要がないと判断。すでに内装の製作とエンジンオーバーホールが進行している。来年2月に開催されるノスタルジック2デイズには、完成した姿を現すことだろう。ヒーターユニットやブロアは浸水しており、その分解修理の様子も今回の記事ではお見せしたい。

【 ニッポン名車物語 復活編 第四話 Vol.1】

 鬼怒川氾濫により水没した2台のトヨタ2000GTレストアリポート。4回目となる今回、急展開を見せたのが後期型だ。レストア開始時はボディの板金修復が必要だろうと考え、長期戦を覚悟していたのだが、分解作業を進めるうちに、ボディのダメージはごくわずかと判断。大掛かりな板金塗装を回避することになった。



 もちろん、塗装をやり直すのは理想ではあるが、総はく離してボディラインの修正からはじめるとなると、時間も費用もかなりかかってしまう。オーナーの金銭負担を抑えつつ、最良の仕上がりを目指し、ボディ表面をポリシャーで磨き仕上げることになった。

 この後期型は約10年前にビンテージカーヨシノでしっかりとレストアをしている。本来ならば50年近く昔の鉄ボディのこと。保管が悪ければサビに侵され、フロアやサイドシルに穴が開いてもおかしくない。ところがこのボディはサビの発生が見られず、ビンテージカーヨシノによるレストアのクオリティーの高さが証明されたといえる。

>> 【画像23枚】長年の使用に加え、泥水による汚れも激しい。もともとの塗装が弱いこともあり、部分的にサビも発生しているヒーターボックスなど

photo : NOSTALGIC HERO/編集部

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