「表彰台を狙えるクルマを……」カペラでヒストリックカーレース参戦!|1971年式 マツダ カペラロータリクーペ GS  Vol.1

CAPELLA ROTARY COUPE GS。

       
【1971年式 マツダ カペラロータリクーペ GS  Vol.1】

 外観はクラシック、中身は最新パーツが満載!
 
 高度成長期のまっただ中である1970年、マツダがラインナップの中枢を担うモデルとして投入した初代カペラ。多彩なバリエーションが存在したが、もっともスポーティーなカペラロータリークーペは、最高出力120psを発揮する12A型ユニットを搭載。ゼロヨン15秒7という駿足ぶりで周囲を驚かせた。そんな隠れた名車をベースに、現代の技術を用い本気のサーキット仕様に仕上げたのがこのマシンだ。

 ロータリーエンジンを搭載するマツダの旧車といえば、コスモスポーツやRX-3など名だたる名車が存在する。それだけに脚光を浴びる機会は少ないが、負けない魅力を備えるのがカペラロータリー。1971年の「富士1000km」ではクラス1位、総合3位に輝くなど、公式レースでも活躍したクルマだ。

 その潜在性能に目を付け、本気のサーキット仕様として作り込んできたのが、ヒストリックカーレースを楽しんでいるオーナー。ロータス・エランやヒルマンインプレーサーといった欧州車でレースに参戦してきたが、「表彰台を狙えるクルマを……」とベース車探しをした結果、カペラロータリークーペにたどり着いたそうだ。


13B型改ペリ+ダウンドラフトキャブ仕様のエンジン。セントラルサーキットでのシェイクダウンなど【写真34枚】



当時のワークス風のスタイルを再現!全身スキなしのチューンド・ロータリー





突き抜けるような快音をサーキットに響き渡らせていた。





セントラルサーキットでのシェイクダウン


【2】【3】【4】に続く

1971年式 マツダ カペラロータリクーペ GS(S112A)
SPECIFICATIONS 諸元
■ エクステリア:FRP製フロントスポイラー、ボンネット、フロントフェンダー、オーバーフェンダー、トランク、リアスポイラー
■ エンジン:13B型改ペリフェラルポート仕様、カーボンセラミック1ピースアペックスシール、圧縮比9.7、輸出用ローター、ウエーバー48IDA改φ51.5mm、MEXC-Sワンオフエキマニ、ステンレスマフラー、社外インダクションボックス、
■ 冷却系:RX2用アルミ3層ラジエター、セトラブ製大型オイルクーラー、MOCAL製オイルキャッチタンク
■ 点火系:永井電子製機器ウルトラMDI
■ 燃料系:ATL製製安全タンク、燃圧レギュレーター、コレクタータンク、ボッシュ・燃料ポンプ
■ 駆動系:HKS製シングルクラッチ、HKS製シーケンシャル6速ドグミッション(FD3S用)、SA22C用デフキャリア(ファイナル4.44)、ドライブシャフト流用
■ 足回り:ナイトロン製3ウェイ車高調(F)12kg-mm (R)10kg-mm、フルピローボール化、特注フロントロアアーム、リアスタビライザー追加
■ ブレーキ:(F)ブレンボ製モノブロック6ポットレーシングキャリパー(トヨタF1用)、φ280mm軽量ローター (R)AP製2ポットキャリパー、AP製マスターシリンダー&ブレーキバランサー
■ タイヤ:フージャー スポーツカーDOTラジアルA6 (F)235/45ZR13 (R)255/40ZR13
■ ホイール:ワーク特注アルミホイール (F)13×8.5J-9 (R)13×9.5J-22
■ 内装:AIM製フルデジタルメーターMXL、レカロ製フルバケットシート(アウディ用フルカーボン仕様)、シュロス製6点式フルハーネス、モモ製ステアリング



初出:ノスタルジックスピード 2016年 3月号 vol.009(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1971年式 マツダ カペラロータリクーペ GS (全4記事)

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text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔 photo : RYOUTA-RAU SHIMIZU/清水良太郎

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