2023シーズン開幕1番乗り!エントリー台数増加で盛況の「S耐」が鈴鹿で開幕|ENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Powered by Hankook 第1戦 SUZUKA S耐

MOTOR THINGS 2023/05/26

3月18-19日に三重県の鈴鹿サーキットにて開催された『ENEOSスーパー耐久シリーズ2023 Powered by Hankook』シリーズ開幕戦。参加型レースとして始まったこのカテゴリーだが、メーカーの開発車両クラスが設定されるなどで年々エントリー台数が増加。今シーズンも全8クラス54台のエントリーを集め、週末の動員数は1万人をこえる。ツーリングカーレースとして盛況のシリーズである。

開幕戦の鈴鹿では5時間の耐久レースとして開催され、18日に行われた予選は走行前に降った雨の影響で路面に水気の残る難しいコンディションになるも、GT3車両からなるST-Xクラスで14号車中升ROOKIE Racing AMG GT3が予選日最速タイムをマーク。S耐ではA・Bドライバー2名の合算タイムでグリッドが決定するため、14号車は2番手で決勝に挑むこととなった。GT4車両からなるST-Zクラスでは19号車Birth Racing Project ケイマンが欧州勢としては最高位の4番手に。

決勝日は春爛漫の快晴の空の下でレースはスタート。予選で好調な走りを見せていた14号車だったが、3時間を経過する頃に駆動系のトラブルが発生しそのままレースを終えてしまう。

残り1時間30分ごろ。ST-1クラスをトップ走行していた2号車KTMのアクシデントにより、47号車D’station Racing アストンマーティン ヴァンテ―ジがトップに浮上する。

レースは数度のフルコースイエロー(FCY)が出るものの順調に周回していく。終盤の残り40分となるころに130R出口付近で大きなクラッシュが発生。赤旗提示となる。ドライバーの無事も確認され全車がグリッドに整列しレース再開を待っていたが、大きく破損したガードレールの修復が難しいとの判断によりそのままレースは終了となった。

欧州勢のレースはGT3車両からなるST-Xクラスの予選4番手からスタートした23号車TKRI AMGが中盤順位を落とすも粘りの走りを見せ2番手で表彰台を獲得。GT4車両からなるST-Zクラスでは19号車Birth Racing Project ケイマンが4番手、22号車Team EBI WAIMARAMA ケイマンは6番手、今年からMcLaren570Sで初エントリーとして注目の集まっている111号車KOTA RACINGが8番手と続いた。ST-1クラスでは47号車D’station Racingが予選からの逆転劇を見せ、見事クラス優勝を果たした。

amg
2020年からAMG一筋の#23 TKRI松永建設AMG GT3。昨年よりGT4からGT3へスイッチ。2位表彰台を獲得し開幕戦から勢いをつけた。

amg
決勝7位と苦いデビュー戦となってしまった#14 中升 ROOKIE AMG GT3。しかし予選では速さを見せ爪痕を残した。

cayman
今シーズンから新車を投入しチャンピオンを目指す#19 Birth Racing Project 718GT4RS。表彰台を逃す結果となったが欧州勢最高位のクラス4位でレースを終えた。

porsche
ポルシェディーラーとして名高いEBIグループ率いる#22 Porsche EBI WAIMARAMA ケイマン GT4 RS CS。SCのタイミングやレース展開と戦略が噛み合わず6位でレースを終えた。

audi
スーパー耐久ではお馴染みのチームとなったTECHNO FIRSTの#34 SUN’S TECHNO アウディR8 LMS GT4。予選では5位に着くも、決勝では僅かながら順位を落とし7位となった。

mac
こちらもデビュー戦となった#111 BUZZ KR マクラーレン570S GT4は8位フィニッシュ。次戦ではマクラーレンのポテンシャル発揮となるか。

amg
決勝では長時間のレースをドライバー2名による完走で10位となった#555 REVISION AMG GT4。

audi
アウディ名門チーム、Team Hitotsuyamaの#555 ベンチャー投資のファンディーノ アウディ R8 LMSは11位。公式練習ではマシンが大破したためマシンを入れ替え、セッティングに苦戦したようだ。次戦では安定感に定評のあるR8の走りに期待したい。

写真=南 博幸 Minami Hiroyuki 文=鈴木華子 Suzuki Kako