レアベースなミニバンをUSワーキングバン風にカスタム!【画像9枚】絶妙な足元のタイヤ&ホイールチョイス、アウトドアなエッセンスもプラスしたフロントマスク、スムージング&テール交換でシンプルなルックスとしたリアビューなど、気になるグランビアの全貌はココから!!みなさんは、トヨタ・グランビアというクルマを覚えているだろうか?
トヨタ初のフロントエンジン&3ナンバーサイズのワンボックスとして’95年にデビューを飾るも、国内ではあまり販売は振るわなかった。
ところが、高規格救急車ハイメディックのベースとなるなど、高いポテンシャルを持つ悲劇のマニアックカーだ。
そんなグランビアに目をつけたのが、これまで何台ものドレスダウンワンボックスを製作してきたオーナー。
高級ワンボックスだったグランビアを、あえてアメリカ車の商用グレードっぽいグレーでペイント。
さらに欧州仕様ハイエースやハイメディックのパーツを上手に流用することで、あえてドレスダウン。
黒バンパーに鉄チンホイールというプリミティブなスタイルを生み出した。
バンパーはチッピングコートを施してブラックでペイント。
樹脂バンパーとはひと味違う雰囲気となっている。
フロントのバンパーガードは純正オプションだそうで、これも車種不明感を増幅している。
実は純正ではクリアとなるフロントウインカーもあえてハイメディック用のアンバーレンズに交換するなど、小技もボディ各部に及ぶ。
足回りは3インチ弱ロワードした上で、クロームメッキが輝くホイールはハイラックス用15インチを流用。
さらに純正よりひと回り大きい225/70サイズを履く。
これによって、いかにも商用車な外観となっているのだ。
「イベントでもベースが判らなくて、『これなんてクルマですか?』ってよく声をかけられます」とはオーナー。
こんなにイカしたワンボックスを見つけたら、ベースカーが気になる気持ちもわかる!
さらに、シンプルながら、スタイリッシュなリアまわりを見ていこう。
本来のグランビアは、テールゲートにガーニッシュが備わる豪華な雰囲気となるが、ドレスダウン化にあたって、これをシンプルにすることは大きな課題だった。
そこでオーナーは、兄弟車であるハイメディックや欧州仕様ハイエースを徹底的に研究し、ガーニッシュを外した上で、テールにハイメディック用を流用。
欧州仕様ハイエースと同じ意匠を作り出すというアイデアを実行した。
チッピングコートを施したバンパーにはトーイングヒッチまで装着。
これによってグランビアの面影は完全になくなり、100系ハイエースをワイド化したような車種不明なカーゴバンの雰囲気を醸し出すことに成功したのだった。
>>フロントはブラックバンパー化した上で、4WD用としてオプション設定されていたバンパーガードを装着。さらにフロントのウインカーは、純正ではクリアとなるが、あえてハイメディック用のアンバーレンズを探し出して流用している。
>>本来はボディカラー同色となるミラーも、商用車感を増すためにあえてブラックでペイントした。前期型は元の形状もシンプルなので、違和感なくフィットしている。
>>ガーニッシュを外してスムージングした上で、左右に残るテールランプのスペースはハイメディック用を流用することで、ガーニッシュレス化を実現している。
>>スムージング&テール交換でシンプルにまとめたリアビュー。欧州仕様のハイエースがこの姿なので、良いお手本となったそうだ。
>>ホイールはハイラックス用の純正クロームを流用。タイヤは純正の205/70に対し、225/70とワンサイズ大きいホワイトリボンタイヤを履く。おおよそ3インチ弱ロワードしたサスペンションと相まって、低すぎず、高すぎずの絶妙な「お疲れ商用車」を演出している。
>>ヘリンボーンのウッディなフロアに見えるが、実はフェイクウッドのクッションフロアを採用しているので、フロアに座っても快適だ。セカンドシートは取っ払い、サードシート用のシートレールを加工。これによってサードシートを1.5m近く前後にスライドできるようにしている。
>>サードシートを目いっぱい後ろに下げて、ラグやちゃぶ台を設置すれば、くつろぐスペースに早変わり。ちなみに、リア5面のウインドーには、ブルーのカラーフィルムを二重で貼ることで、ティントグラスをオマージュしている。
>>ベースが高級車なだけに、肘掛けまで備わる豪華な運転席はシートカバーを掛けただけでほとんどそのまま。ステアリングはブルーグレーのレカラをチョイスしている。
>>フロントマスクにはアウトドアなエッセンスもプラスし、USワーキングバン風に仕上げたフォルムは、車種不明な雰囲気プン×2! 高級車ベースをドレスダウンしたこだわりのワンボックスだ。
【画像9枚】絶妙な足元のタイヤ&ホイールチョイス、アウトドアなエッセンスもプラスしたフロントマスク、スムージング&テール交換でシンプルなルックスとしたリアビューなど、気になるグランビアの全貌はココから!!『カスタムCAR』2020年5月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:グランビア/1996年型
SOURCE:森田自修