脱シャコタンのアナザーな個性光るチョイ上げ車高のサニトラッキン♪【画像8枚】サニトラカスタムの定番をスルーした我流カスタムセクション、チープメイクの足技でプレランナーっぽく一新した足回りなど、気になるサニトラの詳細はココを見よ!!US志向のトラッキンよりも、和風ノリのチューンド旧車の素材として昔から好まれてきた国産ピックがサニトラ。
レーシーなシャコタンの走り屋仕様がテッパンだけに、好きモノの目線では「邪道」の二文字が真っ先に脳裏に浮かぶであろうチョイ上げ車高の後期B122型ショートがお出ましだ!
オーナー兼ビルダーは高校時代からオフロードバイクのモトクロス競技にドップリのアマチュアレーサーで、かつてはバイクのトランポにシボレーK1500を使っていたこともあるUS志向のオフロードフリーク。
そんなオーナーの元に、復元可能なコンディションのサニトラの解体車が幸運にも格安で回ってきたことで、トラック熱に火がつき、ボディショップ勤務&鈑金塗装のプロであるオーナーの完全DIYによるレストカスタムが始動することになる。
そして、USオフトラ好きの好みなどを取り入れた結果、マイルドなリフトアップでアメカジムード抜群なプリランナー風アゲトラッキンに行き着いたというワケなのだ。
ビビッドな緑メタのボディペイントやワンオフのパイプバンパーを筆頭とするオーナー自作のメイキングは、仕事の合間を縫ってコツコツ仕上げた“オカネよりも技量で勝負”がコダワリ。
ほかのサニトラと絶対カブらない個性はもちろん、実車版ホットウィールばりのPOPなハデさが、街ゆく人々の好感度バツグンなのもお気に入りだそう。
定番スタイルをガン無視の脱力アプローチが功を奏した、隙間センスの意欲作にアッパレ!!
>>ベースは元ガソリンスタンドの灯油ローリー車で、運良く解体屋で見つけて格安ゲット♪ 酷使され、ベコベコだったボディは入念な鈑金と下地処理を行い、3代目マツダデミオの純正色を一層鮮やかに調合したオリジナルのグリーンメタリックで全塗装して、バリッと一新!
>>DATSUNロゴ入りのリアゲートパネルはFRPの社外品で、浮き文字すべてのエッジを丸く削って日産純正チックな形状に修正済み。レーシーな砲弾マフラーも市販のサニトラ専用ボルトオンパーツだ。
>>メカチューンの名機A12エンジンは中身ノーマル。キャブはお宝ウェーバーの2連装で、点火系はフルトラ純正となる後期。そのため街乗りでのレスポンスアップはバッチリだ。
>>インパネはデフィーのタコメーターをオンダッシュで後付けし、同じくデフィーのアドバンスシステムのスイッチをダミーの純正ラジオのディスプレイ部分にヒドゥン。ミッションは4速MTの純正をキープしている。
>>フロント:コイルスペーサー/リア:ロングシャックルによる車高アゲで、195/65R15サイズのM/Tタイヤをイン♪ ピンストフレイムスはムーンアイズのスターターキットを用いたオーナー直筆の初チャレンジ作だそう。
>>シートはレーシーなバケットタイプへの交換がサニトラの定番だが、アメリカンな雰囲気狙いで、類をみないベンチシート化を敢行♪ 左右独立でのリクライングとアームレストが付いたセミベンチタイプで、キューブ純正品をシートレール加工でスワップしている。
>>チンスポやオイルクーラーで武装したサニトラはごまんといるが、フロントエプロンとフェンダー下部をカットして、パイプバンパーを装着したケースはおそらく皆無。丸パイプ溶接によるワンオフメイドで、絶妙なアールを描いた先端部分はパイプチェアの骨組みをカットして繋ぎ合わせたアイデアの勝利(笑)。純正のバンパーステーと牽引フックに固定することで、イージーな脱着が可能なのも隠れたウリだ。
>>ホイールベースが短いショートボディでの約4インチのリフトアップが、プロポーション抜群なのが実に意外。生産終了年の’94年型のため、本来のフロントフェイスは角目顔だが、廃車にした元愛車の遺品を移植して中期の丸目顔にコンバートしている。
『カスタムCAR』2020年10月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:サニートラック/1994年型