箱車界において常に影のエースとして君臨するキャラバン。しかも2世代前のE24に惚れ込んで乗り続けるオーナーは、このホーミー・コーチに乗る前も4WDのキャラバンに乗るほどのマニア。現在の愛車は2009年12月号にも本誌(カスタムCAR)に登場しており、そのときはマットブラックボディで、フロアにカスタムオーディオをインストールし、オーナーの風貌もウエッサイでイケイケな感じだった(笑)。
時は流れ、ホーミーのリメイクを考えた際、真っ先に考えたのがスライドドアの開き方だ。「ありきたりの開き方は避けたかった」というように、前例のあるガルウイング、スーサイドドアなどは却下。だれもが驚く画期的なドアの開き方を1年ほど模索していたとき、ふと思いついたのが、大型バスの床下トランクルームのドアだ。ワンクッションで真上に持ち上がるドアをモチーフに早速製作を開始。しかし、風の抵抗や重量の問題もあって作業は難航。パイプフレームを幾度となく溶接し、ジャングルジムのような構造として、インパクト大の“ギロチンドア”が完成した。従来のスライドドアはサイドシルのギリまで存在していたのだが、ドアをカットし、下部分はボディと融合させたのも見せどころだ。
ボディワークはドアだけでなく、各所にも至る。以前の仕様のハイドロからエアサスに変更した際に「どうせなら太いホイールを履きたい」とホーシングを片側1インチナロードし、20×10Jまで入る算段とした。さらに、リアサス&ミッション部のフロアをカットしてチャネリングし、前後ともCノッチ加工を施して見事ボディ着地を果たす。
今後はホイールの変更、オーディオをはじめとしたインテリアの完成など、まだまだE24を愛し続ける予定のオーナー。次なる第3形態も楽しみッス!!
【画像19枚】なかなか思いつかない「ギロチンドア」。その製作過程の画像やE24の全貌はこちらをクリック!>>2009年12月号に掲載された姿がコレ。マットブラックにオールペンし、トラッキン御用達のエスカレード純正クロームメッキ17インチをセットし、ハイドロでロワード。アイアンクロスをフロントとリアにあしらい、全身で「ワル」のムードを醸し出していたのだ。
>>今後、US製ホイール(秘密!)を装着予定のため、とりあえず仮で履いたのは、インフィニティFX35純正(18×8J IN40)。
>>ホイールのハブ径が違うので、削って履かせたのがポイント。計算上では20×10Jまでのホイールを履かせることが可能だ。
初出:カスタムCAR 2020年8月号 Vol.502
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Base Car:1993年型 ホーミー・コーチ・リムジン
協力:Ex-ceed custom’s、
オートサービス若林&SPECTER GARAGE