まさに零戦!? 3年前の「スタンスネイションジャパン 2020 山口」にエントリーしたスカイライン[R33]に注目!
>>5月21日開催! 熱狂の「スタンスネイションジャパン 2023 山口」の詳細をチェック☆正式名称「零式艦上戦闘機」はご存じのとおり、「零戦」と呼ばれる第二次世界大戦期における日本海軍の艦上戦闘機。マニアの間で根強い人気を誇り、カスタムカーのモチーフとしても取り入れられてきた。零戦スカイラインのオーナーもそんな零戦ラバーのひとり。小学校時代に遠足で、特攻隊の出撃基地があった知覧にある知覧特攻平和会館へ何度も通うなかで、零戦への思いを募らせていたそうだ。
零戦好きだったら「飛んでいる姿を見たい! 乗りたい!」と思うのは当然のコト。がしかし、オーナーは高所恐怖症(汗)で、飛行機は完全NG。そこで「安全なクルマで零戦を再現(笑)」と決意し、丸いフォルムが零戦っぽい、R33をベースにチョイス。零戦スカイラインの製作をスタートした。
モチーフは太平洋戦争中盤に登場し、特攻機としても使用された五二型で、「中島製」と呼ばれる機体色に近い塗料を調合しオールペン。質感を出すため、ボディのエッジすべてに黒でエアブラシ塗装済み。
また、零戦の塗装は1回だけで、戦いに行くほど塗装が剥げてアルミボディがむき出しになる。そこで、スポンジを使い、シルバーのウェザリング塗装でむき出しのアルミボディを表現。さらに戦闘で弾丸を受けて損傷した部分は、鉄板を貼り修復していた当時の手法を踏襲。加えて約2600本のビスをボディに打ち込む気合いのカスタムで、五二型の外装の雰囲気を再現している。鉄板オンリーのパネルにアルミむき出しシートを合わせ、零戦のコックピットさながらの仕上がりのインテリアも圧巻だ!
生足ロワード&ワイド化で、マイナスオフセットのリムをくわえ込むスタンスも迫力十分! 内外装に零戦愛がほとばしる、コンバットスタイルが完成となった。
【写真12点>>まさに零戦!! 衝撃のディテールはココからチェック!】>>零戦の型式を印しつつ、オリジナルで語呂アレンジしたステンシル風デカール。零戦のディテールを確かなものにするクオリティの高さが光る。
>>室内後部には、燃料タンクと連動したサブタンクをディスプレイ。「片道燃料」という文字が、特攻機として使われた五二型を主張している。
>>フューエルリッドは、オープナーのワイヤーを切断し、工業用フックを装着。手動でカバーを開閉できるように変更している。
>>今後、純正サンルーフの後方に、もう1枚サンルーフを追加予定。零戦に倣ってコックピットの天井に位置するキャノピーの雰囲気をよりリアルに表現したいとか。
>>R34スカイライン顔面&純正バンパーをスワップ。社外FRPボンネットにユーラス製ダクトを加工、R34変換フェンダーもユーラスのアイテムをチョイスしている。
>>ハコスカのセミワークスっぽく、モズレーシングの汎用オバフェンをセット。SSRプロフェッサーSP1は、マットブラックでDIY塗装。19×フロント9.5J、リア11.5JともにOUT13と、激ワイドリムをブチ込む!
>>市場では希少価値が上がり続けるスカイラインにビスを打ち込むこと、なんと2600回! 出撃回数が多くなる→零戦の塗装がはがれアルミ素地が出てくる→ベテランの証、だったということで、アルミ感もペイントワークで再現されている。
>>戦闘機のような流線型を再現すべく、リアウイングはシェイブし、戦闘機を突貫補修したような“後付け鉄板風”の処理を施す。足回りはテイン車高調に326パワー・マジバネのフロント20㎏、リア50㎏をセット。イケアフォーミュラ製フロントアッパーリングで、キャンバーをフロント6度、リア8度に設定している。
>>アンダーコートまで、内装という内装パーツはすべて取っ払い、零戦五二型に似せた機内色でペイントする車内。
>>パネルは鉄板に工業用メーターとタコメーター、ブースト計などの計器類を埋め込み。センターのスピードメーターも配線をつなぎ直して稼動している。
>>アクリルで自作した照準プレートも。ちなみに、ワイヤー式純正サイドブレーキは、むき出しにして機械感をアピールしている。
>>アルミむき出しのシートもワンオフと手の込みよう。よりリアルさを目指し、零戦と同じデザインで製作している。
『カスタムCAR』2021年2月号掲載
BASE CAR:スカイライン[R33] 1997年型
SOURCE:カーメーキング ガレージシャウト、ガレージ VL、亜細亜自動車